“Z世代”は活動自粛さえも従来と異なるのか。飲酒運転事故を起こして自粛した元天才子役の女優キム・セロン(23)が、破格のイメージチェンジで復帰への意志を表わした。
OGAMエンターテインメント公式YouTubeチャンネルには8月17日、『Bittersweet』ミュージックビデオのティーザー映像が公開された。その映像でキム・セロンは髪を黄色く染め、ミニワンピースを着て楽しく踊っている。
音楽に合わせて体を動かしたかと思えば、歌を歌い、ギターを弾きながらカメラに向かって色気を振りまいた。
『Bittersweet』は、ポップ歌手Christine CorlessとプロデューサーEI brothersがコラボした新曲だ。キム・セロンは同曲のミュージックビデオの主人公を引き受けたことになる。
EI brothersが知人の紹介を受けてキム・セロンを今回のミュージックビデオにキャスティングしたわけだが、飲酒運転で自粛中の彼女の活動再開を助けたものと解釈できる。
先立って2022年5月、キム・セロンはソウル江南(カンナム)区で泥酔したまま車を運転し、ガードレールや街路樹、変圧器などに何度もぶつかって逃走した。この事故によって3時間以上近く商店街などが停電。血中アルコール濃度測定を拒否したキム・セロンは、近くの病院に移動して採血検査後、免許取り消し処分を受けた。
道路交通法違反(飲酒運転)などの容疑で在宅起訴されたキム・セロンは今年3月、ソウル中央地裁に出頭。華やかなドレスではなく、化粧っ気のない地味な姿でカメラの前を通り過ぎた彼女は、憔悴した表情をしていた。
検事側は罰金2000万ウォン(約200万円)を求刑し、キム・セロンの弁護人は「被告人はお酒をできる限り遠ざける人生を送っている。保有している車両もすべて売却し、被害者に直接謝罪、被害補償金をすべて支払った。家長として家族を養っている」と善処を訴えた。
キム・セロンもやはり裁判所を後にし、「申し訳ない。アルバイトをしながら過ごしている」と短く答えた。しかし1億ウォン台の外車を運転して飲酒運転事故を起こしたうえ、韓国10大法律事務所に挙げられる大型法律事務所の弁護士を多数雇用したため、生活苦の強調は言い訳に過ぎなかった。
そして4月、裁判所は「飲酒運転は他人の生命と身体、財産に深刻な被害を与えうる犯罪で、厳罰にする必要がある」とし、キム・セロンに2000万ウォン(約200万円)の罰金刑を言い渡した。
ところで、彼女は本当にお金を稼がなければならなかったのだろうか。1審公判で罰金2000万ウォンを言い渡されたキム・セロンは、事故から1年3カ月ぶりの復帰に拍車をかけている。
それも自分の得意分野である演技ではなく、ミュージックビデオでだ。そこで大胆にイメージチェンジし、関心を引くことには成功している。
それでも彼女の一連の行動に対して、応援の声はほとんど聞こえない。23歳の前途有望な女優には、あまりに厳しい尺度だろうか。“予備殺人”と呼ばれる飲酒運転犯罪者の堂々たる行動に良くない反応が続く。
(記事提供=OSEN)
◇キム・セロン プロフィール
2000年7月31日生まれ。9歳から子役として活動を始め、スクリーンデビューとなった2009年公開の主演映画『冬の小鳥』では孤児院に捨てられた少女を熱演。カンヌ国際映画祭に韓国の役者史上最年少で招待された。2010年に公開された『アジョシ』ではウォンビンと共演し、大韓民国映画大賞新人女優賞を最年少で受賞した。現在は実力派女優として多方面に活躍。特に、2019年に韓国で放送されたドラマ『レバレッジ:詐欺操作団』では、凄腕の女泥棒役を見事に演じて魅力的な姿を披露した。
■貧乏コスプレか…アルバイト中で生活苦を主張したキム・セロンらへの視線が冷たい理由
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