“女装男子”から“二次元キャラ”まで…斬新なキャラクターで大成功した韓ドラ界の若手俳優たち

2019年10月26日 テレビ #韓国ドラマ

主人公のウン・ダノ(キム・へユン)は、ごく普通の女子高生。しかし、ある日を境に自身が漫画の世界に生きる脇役キャラクターであることを知ってしまう。

漫画の中の登場人物でありながら自我を持ってしまったダノは、シナリオに逆らって運命を切り開くため同じ作品のキャラクターであるハル(ロウン)と共に冒険を繰り広げる。

一方で、出席番号13番という名前すらないモブキャラクターだったハルは、ダノに出会って名前を授かり、愛を知る。ロウンは劇中で、主体的なダノに惹かれてゆくハルの姿を繊細に表現した。

『偶然見つけた一日』は、なかなか前例のない設定のわりにキャスティングは新人俳優ぞろいだった。それだけに、放送前から懸念の声が上がっていたことは言うまでもない。

しかし、いざ放送が始まるとそんな懸念は見事に払拭された。まさに漫画から飛び出してきたようなビジュアルの俳優陣と個性あふれるキャラクター、予測不可能なストーリーは一気に厚いファン層を作り出した。視聴率は3%台と目立って良い数字ではないが、10代の若者たちの間では絶えず取り沙汰されるほどの人気を集めている。

時代劇適正No.1俳優の誕生? 製作陣が太鼓判

新感覚の“婚活時代劇”、『朝鮮婚談工作所コッパダン』(原題、JTBC)で主演を務めるキム・ミンジェの活躍も見逃せない。

キム・ミンジェの演じるマ・フンは、凄腕の縁談コンサルタント。成婚率99%という驚異の成果を誇る結婚仲介所、コッパダンの絶対的リーダーだ。容姿端麗、冷静沈着でありながら情に厚い姿も見せ、視聴者の間では「ツンデレキャラクター」として人気を集めている。

『朝鮮婚談工作所コッパダン』の制作陣は、放送に先立って「誰よりも民族衣装を見事に着こなす俳優キム・ミンジェが、男性仲介人マ・フンを演じて新たな魅力を披露する」と伝えている。その言葉通り、同作は瞬く間にお茶の間を沸かせ、キム・ミンジェの出世作となった。

キム・ミンジェならではの“重低音ボイス”もまた、時代劇と絶妙に調和してドラマの完成度を高めたという評価を得ている。

チャン・ドンユン、ロウン、キム・ミンジェ。これまでメインのスポットライトを浴びることのなかった彼らは、世間の心配をよそに“新感覚ドラマの主演”という大役を見事にやってのけた。

特に、2016年にデビューしたチャン・ドンユンは、強盗を捕まえた際のインタビューをきっかけにスカウトされたというエピソードを持っている。それだけに、当時の強烈なエピソードを凌ぐほどの作品に出会うことがかなり難しかったようだ。

しかし、これまでの出演ドラマを見ると『恋するレモネード』『テンポガールズ』(KBS2)と、芸歴のわりにメインキャラクターばかり演じている。大きな話題を集めることはなかったが、製作陣が確かな実力を評価していた証拠だ。

一方で、ロウンは今回の『偶然見つけた一日』が初主演となったが、『アバウトタイム~止めたい時間~』(tvN)、『キツネ嫁星』(原題、SBS)といったドラマ作品を通じてアイドルとは思えない演技を見せてきた。キム・ミンジェもまた、『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』(tvN)で見せた名脇役ぶりに対する高い評価が続いていた。

ある芸能関係者は、こう話している。

「以前と比較して、年齢の若い新人が続々と主演級俳優としてお茶の間に活気を与えている。ラブコメというジャンルを通じて、20代という若さを最大限に生かしていることが目立った成果だろう。特に、この3人はいずれも役者歴が4~5年だ。自らの成長過程をアピールしたという点で、これから高みを目指す若手たちの良いお手本になっている」

早くも次回作に関心を持たれるまでに成長したチャン・ドンユン、ロウン、キム・ミンジェ。3人の“成長型俳優”がこれからどんな活躍を見せるのか、期待は高まるばかりだ。

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