地に落ちた韓国の元“天才子役”、やつれた顔で裁判に出席…「生活に苦しんでいる」と善処を要請

2023年03月08日 話題

「家長として家族を養っており、キム・セロンだけでなく家族も生活に苦しんでいます」

飲酒運転中に街路樹や変圧器などに衝突する事故を起こした女優のキム・セロン(22)が罰金刑を求刑され、頭を下げた。

【画像】キム・セロンの泥酔運転…衝撃の事故映像

3月8日午前10時、ソウル中央地裁・刑事4単独(イ・ファンギ部長判事)は、道路交通法違反(飲酒運転)などの容疑で起訴されたキム・セロンの1回目の公判期日を開いた。

事故当時、キム・セロンの運転する車両に乗っていた20代女性キム氏も同日、飲酒運転幇助の疑いを適用されて一緒に裁判を受けた。

やつれた顔…落ちた元天才子役

同日、検察はキム・セロンに罰金2000万ウォン(約200万円)を求刑した。「血中アルコール数値0.22%を超える高い数値で飲酒運転を行い、特別な措置なしに逃走した点、罪質が良くない」としながらも、公訴事実を自白しており、初犯である点、被害復旧と合意のために努力した点を挙げてこのように求刑した。

(写真提供=OSEN)3月8日、ソウル中央地裁を訪れたキム・セロン

一緒に起訴された同乗者のキム氏には、罰金500万ウォン(約50万円)が求刑された。

飲酒運転事故から10カ月、公の場に姿を現したキム・セロンはマスクをしていたが、やつれた顔だった。本格的な裁判に先立って職業を尋ねる裁判所の質問に、「現在は…」と迷いを見せたキム・セロンは、「職業が芸能人なのか」という質問に「はい」と答えた。

裁判中、キム・セロンは弁護人なしで出席した同乗者のキム氏を見て頷くなど、気を配る姿を見せたりもした。

キム・セロンは昨年5月18日午前8時頃、ソウル江南(カンナム)区・清潭洞(チョンダムドン)で飲酒運転をしていたところ、ガードレールや街路樹、変圧器などに何度もぶつかる事故を起こした。

(写真提供=OSEN)3月8日、ソウル中央地裁を訪れたキム・セロン

当時、市民の通報で出動した警察が血中アルコール濃度を測定しようとすると、キム・セロンはこれを拒否して採血を要請。採血検査の結果、キム・セロンの血中アルコール濃度は約0.2%で、免許取り消し基準(0.08%)をはるかに超える泥酔状態だったことがわかった。

警察は昨年6月28日、キム・セロンを飲酒運転および事故後の未措置の疑いで検察に在宅送検した。検察は約6カ月後にキム・セロンに対して在宅起訴処分を決めた。

この事故現場の一帯では停電、信号麻痺などの混乱が生じ、一部の店舗は営業に支障を来たす金銭的な被害を受けた。

公判では、証拠資料として当時の状況が盛り込まれたCCTVが提出された。一緒に提出された車内ブラックボックス映像には、当時現場に出動した警察の声と「すみません」と酒に酔って呟くキム・セロンの音声が含まれていた。

検察の証拠資料に対してキム・セロンと同乗者キム氏側は異見を提示しなかった。

この日の裁判でキム・セロンの弁護人は「深く反省し後悔している」とし、疑惑をすべて認めた。そして「お酒を遠ざける生活を送っており、保有している車もすべて売却した。また、被害を受けた方々に謝罪し、被害補償金を支給した」と話した。

キム・セロンの飲酒運転が初犯である点と、当日事故前に代行運転手を数回呼び出した点も強調した。キム・セロンの弁護人は「事故当日も1kmほどの短い距離でも代行運転手を3回呼び出した」とし、再犯の危険性が低いと話した。

(写真提供=OSEN)3月8日、ソウル中央地裁を訪れたキム・セロン

経済的な困難も訴えた。弁護人は「少女家長として家族を扶養しており、キム・セロンだけでなく家族も生活に苦しんでいる」とし、「莫大な被害賠償金を支払い、経済的な困難に陥った事情を参酌してほしい」と善処を要請した。

先立ってキム・セロンは、自身の飲酒運転事故で金銭的な被害を受けた建物と商店街を直接訪ねて謝罪し、被害補償に努めてきた。

キム・セロンは事故翌日、自筆の手紙を通じて「飲酒状態で大きな過ちを犯した」とし、「誤った判断と行動で周辺の商店街商人、市民、復旧してくれた方々など、あまりにも多くの方々に被害を及ぼした。もっと慎重で責任感を持って行動しなければならなかったが、そうできなかった。心から謝罪する」と頭を下げた。

この事故でキム・セロンは、SBSのドラマ『車輪』から降板。Netflixドラマ『ブラッドハウンド』では出演分が編集された。所属事務所ゴールドメダリストとも専属契約が終了しており、事実上、芸能界活動が中断された状態だ。

2010年に公開された映画『アジョシ』で、俳優ウォンビンが守る少女として大きな注目を集めたキム・セロンは、その後も様々な映画とドラマに着実に出演して“国民の妹”に成長した。かわいい子役のイメージから脱却し、成人演技者に浮上しようとした彼女が飲酒運転で交通事故を起こしたというニュースは、彼女の成長を見守ってきた大衆に少なからぬ衝撃を与えた。

映画『アジョシ』当時のキム・セロン

飲酒運転事故にともなう被害を弁償するために巨額のお金を使い、生活が難しくなったキム・セロンがしばらくカフェでアルバイトをしたというニュースも伝えられた。

しかしその後、誕生日パーティーに知人を招待する招待状が公開され、「持ち物は体と酒」と書いており、反省のない態度で再び失望感を抱かせた。飲酒運転事故が検察に送致されてから1カ月後に、友人らと酒パーティーを開いたという点からも、彼女の真正性が疑われた。

“人気子役スター”だったキム・セロンは、一瞬の誤った判断で生活に苦しむ“少女家長”キム・セロンとなった。彼女は「申し訳ない」という言葉だけを述べた。

なおキム・セロンの宣告期日は、4月5日午前9時50分だ。

◇キム・セロン プロフィール

2000年7月31日生まれ。9歳から子役として活動を始め、スクリーンデビューとなった2009年公開の主演映画『冬の小鳥』では孤児院に捨てられた少女を熱演。カンヌ国際映画祭に韓国の役者史上最年少で招待された。2010年に公開された『アジョシ』ではウォンビンと共演し、大韓民国映画大賞新人女優賞を最年少で受賞した。現在は実力派女優として多方面に活躍。特に、2019年に韓国で放送されたドラマ『レバレッジ:詐欺操作団』では、凄腕の女泥棒役を見事に演じて魅力的な姿を披露した。

【画像】飲酒運転事故前のキム・セロン、SUVで運転テク“大自慢”

【写真】キム・セロン、極まった成熟美SHOT

キム・セロン、“飲酒運転事故”後の対応が『サイコ』女優を彷彿とさせるワケ

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