K-POPガールズグループのトップを走るBLACKPINKが再契約を控えている。2016年8月にデビューしたBLACKPINKは、今年8月で契約が満了となるのだ。
それと関連して最近、韓国のNH投資証券の研究員が「再契約関連であらかじめ否定的に察して対応する必要はないだろう」と語り、「無難に再契約が行われる」という見解を示した。
しかし本当にそうだろうか。
そもそも韓国のアイドルグループには“魔の7年ジンクス”という言葉がある。
公正取引委員会の「芸能人標準約款による専属契約用標準契約書」によると、芸能人と芸能事務所の専属契約期間は最大7年だ。
そのため多くのK-POPアイドルがデビューから7年の時期に所属事務所と契約をし直す必要が出てくるのだが、その再契約が上手くいかず、グループが解散したり、何人かのメンバーが脱退したりすることが非常に多いことから“魔の7年ジンクス”という言葉が生じた。
かなりの人気を誇るグループでも、“魔の7年ジンクス”を避けられるわけではない。2NE1やmiss Aをはじめ、近年もGFRIEND、LOVELYZなどがジンクスを乗り越えることができず、解散することになった。
そのためデビューから7年を迎える今年はBLACKPINKにとって、ひとつの正念場であることは間違いない。
また、BLACKPINKは前例がないほど成功したK-POPガールズグループという点でも、再契約の行方が不透明だ。
昨年、TWICEが全員再契約という最高のかたちで“第2章”に突入したが、BLACKPINKはTWICE以上の規模のガールズグループといえるだろう。
BLACKPINKの2ndフルアルバム『BORN PINK』は米ビルボードのメインチャートである「ビルボード200」で第1位を記録し、新しい歴史を作った。同チャートでガールズグループが1位を記録したのは、2008年4月5日のダニティ・ケイン(Danity Kane)以来、約14年5カ月ぶりだ。
現在もBLACKPINKは150万人を動員するワールドツアーを開催しており、そんな破格の歩みを見せる彼女たちと再契約を結ぶためには莫大な金額が必要と考えられる。
その額は1人当たり200億ウォン(約20億円)という話も出てきており、単純計算すると4人で計800億ウォン(約80億ウォン)に達する規模の契約となる。
再契約の期間は一般的に2~3年とされていることからも、現所属事務所であるYGエンターテインメントの立場では冷静にそろばんを弾くしかないだろう。
そこまで考えると、今年初めにYGエンターテインメントがBLACKPINK以来、“7年”ぶりにガールズグループ(BABYMONSTER)のローンチを発表したことも布石ではないかと思えてくる。
YGエンタのガールズグループはBLACKPINKの“次”がいないのが現状であるだけに、どこまでいっても不安のある再契約のことを踏まえると、この時点で新ガールズグループをデビューさせる必要があったわけだ。
いずれにしても今年6月にワールドツアーを終えるBLACKPINKは、その後、再契約について事務所と話し合うことになる。
投資証券の研究員の見方通り「無難に再契約」となってほしいと望むファンは多いだろうが、はたして。
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