前日の12月25日、ソン・ジュンギが主演を務めたドラマ『財閥家の末息子』(原題、JTBC)が終映した状況だった。『財閥家の末息子』が最終回の第16話が視聴率26.9%(ニールセンコリア)を記録し、今年最もヒットしたドラマとなった。さらに、ドラマの結末が賛否両論で、視聴者の熱い反応を引き起こしていた。
そんななかで伝えられたソン・ジュンギの熱愛は、ドラマに対する関心を完全にそらした。主演俳優の突然の熱愛説と素早い“認定”が、作品に対する反発と評価、人気まで吸収した様子だった。
当然、ソン・ジュンギ本人はもちろん、熱愛相手に向けた大衆の関心が爆発的に増加した。ソン・ジュンギ自身がすでにトップスターであり、作品の大ヒット、さらに最終回の賛否両論まで加わり、このすべての話題を超える「ソン・ジュンギの熱愛相手」がドラマファン、ソン・ジュンギファン、ひいては幅広い大衆全般の好奇心を刺激したのだ。
しかし所属事務所側は「交際の事実以外の情報は確認できない点、ご了承ください」と、何も明らかにしない態度を見せた。また、「確認されていない憶測性の報道は自制してほしい」と付け加えた。
熱愛相手を守るべく、いかなる追加情報や取材も許さない断固たる態度だった。
まったく理解できない態度ではない。多くのスターが様々なデマで困惑し、プライバシーに関連したニュースが俳優の演技や作品への障害になることも少なくないからだ。私的なイシューが作品より注目されることを警戒するという側面は理解することができる。
しかし、『財閥家の末息子』の視聴率の成果だけを言及し、反発を引き起こした結末に対してはどんなインタビューや返事も受け付けず、同時に私生活の側面でもすべてのアクセスを遮断する態度は、過度な防御だ。大衆の関心と愛は、スターが望むときだけ応じなければならないのだろうか。
何よりも制限された情報が、逆説的にあらゆる推測を引き起こした。
ソン・ジュンギの熱愛相手がイギリス人で、さらには元女優のケイティ・ルイーズ・ソーンダースであり、現在妊娠している可能性もあり、薬指にはめたダイヤの指輪は婚約指輪である可能性があるなど、あらゆる可能性と憶測にも所属事務所は対応しないことで一貫した。
「そうだ」「そうではない」ということさえ確認できない状況で、メディアやオンラインコミュニティを中心に多様な可能性が“説”となって拡散された。
問題は、事実と確認された情報よりも“説”のほうが大衆の好奇心を強く刺激するということだ。プライバシーという隠密な情報であるほど、正確な事実が大衆の過度な関心を静めることができる。
さらにソン・ジュンギと恋人が知人の結婚式に参加するなど、公開的な恋愛を楽しんでいる。いつまで口を塞ぐことができるだろうか。
(記事提供=OSEN)
◇ソン・ジュンギ プロフィール
1985年生まれ。2008年、大学生のときに映画『霜花店 運命、その愛』に出演しデビュー。いくつかのドラマ出演を経て、2010年に『トキメキ☆成均館スキャンダル』の主要キャストに抜擢されブレイク。2012年にはドラマ『優しい男』、映画『私のオオカミ少年』の出演を機に一躍人気俳優に。2013年に陸軍に入隊し、2015年に除隊した。翌年にドラマ『太陽の末裔~Love Under The Sun~』で復帰し、同作で共演したソン・ヘギョと2017年に結婚するも、2019年6月に離婚した。