美しき同行者、家族のような会社…韓国芸能界の模範とされた芸能人と事務所代表に“奴隷契約”の葛藤

2022年11月23日 話題

高校生のときから関わっていた“家族のような会社”だった。ところが、歌手兼俳優のイ・スンギが所属事務所HOOKエンターテインメントを相手に内容証明を送った。

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実際に「HOOKは私の本当の家族」と表現したクォン・ジニョン代表が、苦しい心境を発表した。両者が家族どころか、他人よりも劣る関係になった。

先立って11月18日、HOOKエンターテインメント側は「イ・スンギから内容証明を受け取り、それに伴い関連資料を検討して返事を準備中だ。HOOKエンターテインメントは双方に誤解なく、円満に問題を解決するために努力している」と明らかにした。

株式の無償贈与までした代表

ところが11月21日、イ・スンギの音源収益の未精算疑惑が提起された。とある韓国メディアは、イ・スンギが2004年6月に1stフルアルバム『The Dream Of A Moth』でデビューしてから現在までの18年間、音源収益を1ウォンも受け取れなかったと報じた。イ・スンギもその部分を重点的に内容証明で要求したという。

一部からは“奴隷契約”ではないかとの指摘の声も上がった。

(写真提供=OSEN)イ・スンギ

これに対してクォン・ジニョン代表は、「事実かどうかは置いといて、多くの方々に面目がない。すべて私の不覚と不徳のいたすところで恥ずかしく、申し訳ない気持ち」とし、「今後HOOKエンターテインメントや私個人が法的に責任を負わなければならない部分が明確に確認されれば、退いたり回避したりせずに、すべての責任を負うようにする」と謝罪した。

イ・スンギとHOOKエンターテインメントの縁は、韓国芸能界の“美しい同行者”とされてきた。さらに2021年12月、クォン・ジニョン代表はHOOKエンターテインメントの株式100%をチョロッペム・メディアに440億ウォン(約44億円)で譲渡し、本人持分(38%)である167億ウォン(約16億7000万円)の株式を所属事務所の芸能人と役職員全員に無償で贈与した。

そのときクォン・ジニョン代表は、「24年間、マネージャーをしながら所属事務所の芸能人たちが一様に私たちの社会に及ぼす善良な影響力に、常に感謝の気持ちを持っており、辛いときや楽しいとき、苦楽を共にしたHOOK職員たち全員を自分の本当の家族だと思っている。私たち家族の皆が幸せになることを願う気持ちで今回の贈与を決心し、所属事務所の芸能人、そして1年目から20年目の職員まで、皆に株式を贈与した」と明らかにした経緯がある。

イ・スンギもHOOKエンターテインメントで18年間成長し、模範的なキャラクターを構築した。歌に演技、バラエティまで消化できる“万能マルチテイナー”となり、現役兵として兵役の義務を果たし、模範納税者のタイトルまで得た。すべてをHOOKエンターテインメントの所属芸能人として成し遂げたわけだ。

そんなクォン・ジニョン代表が18年以上も大事にしてきたイ・スンギと、葛藤を見せている。イ・スンギとしても、現在の自分の地位を得られるように物心両面で助けてくれた会社の家族と背を向けることになり、苦々しいだろう。

お互いを“家族”と呼んだ両者が最終的に和解することになるのか、永遠に背を向けることになるのか。多くの人々の関心が集中している。

(記事提供=OSEN)

◇イ・スンギ プロフィール

1987年1月13日生まれ。2004年にソロアルバム『The Dream Of A Moth』でソロ歌手としてデビューした。歌手のみならず、バラエティや俳優業でも頭角を現し、マルチタレントとして活躍。オーディション番組『PRODUCE 48』ではメイン司会役を務めた。主な出演作にドラマ『華麗なる遺産』『キング~Two Hearts』『花遊記』『Vagabond/バガボンド』などがある。

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