芸能界に復帰したキム・スヒョンは「黄金の30代」を迎えられるか

2019年07月20日 話題 #兵役 #康熙奉コラム

2017年10月23日に兵役をスタートさせたキム・スヒョンが、2019年7月1日に除隊した。これで芸能界に完全に復帰するのだが、彼には期待したいことが本当に多い。それほど存在感が大きい俳優なのだ。

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そんなキム・スヒョンのことを考えていると、忘れられない光景があった。

それは、2013年5月27日のことだった。ソウルにあるメガボックス東大門で、映画『隠密に偉大に』(邦題は『シークレット・ミッション』)のマスコミ試写会が開催された。

キム・スヒョンは、「芸能人でなかったら一番やってみたいことは?」と尋ねられて、こう答えた。

「平凡に暮らせるなら、学校にきちんと通いたいですね」

このように、勉学への意欲を語った。さらに、撮影時のエピソードについてはこう補足した。

(写真提供=キーイースト)

「現場では殴られたり倒れたりいろいろありますが、冬だったので寒くて空気も乾燥していて、そのせいで疲れたり、肌がひび割れたりしました」

「この映画で最初に準備したのはアクションでした。撮影に入る6カ月前から、アクションスクールに通いながら練習してきました。初めは肉体的苦痛が続きましたが、ある程度の水準になり、そこからは本当に充実していました」

こうした発言を聞いていると、キム・スヒョンがどれほど精根を傾けて演技に取り組んでいるかがわかる。

さらには、2013年10月5日の彼のコメントも印象深かった。

東京ドームシティホールでイベントを行なったキム・スヒョンは、「『星から来たあなた』でどんなチャレンジをしたのか?」と聞かれて、こう答えた。

「今回のドラマで、僕は教える役柄を演じることになりました。しかし、誰かを教えたことがないとぎこちなくなって、知ったかぶりのような感じになってしまうんです。それを自分自身の宿題としながら演じました」

役柄になりきることに最善を尽くしてきたキム・スヒョンらしいコメントだった。

このように、作品を厳選しながらストイックに取り組んできたのがキム・スヒョンの20代だった。そして、彼は兵役に入って芸能界から遠ざかっていた。

この空白期間とも言える1年8カ月の間、キム・スヒョンは兵役を務める中で何を考え、何をつかんできたのか。

おそらく、何事にも全力で取り組む彼のことだから、軍務そのものも貴重な経験として自分のキャリアに加えたことだろう。そのプラスアルファを俳優の仕事にどう生かしていくのか。

真骨頂はこれからだ。30代のキム・スヒョンに大いに期待したい。

(文=康 熙奉/カン・ヒボン)

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