歴史歪曲の議論によって、たった2回の放送で廃止となった時代劇ドラマ『朝鮮駆魔師』(原題)の二の舞になってしまうのだろうか。
日本では「Disney+(ディズニープラス)」で配信中の新ドラマ『スノードロップ』(JTBC)に対する歴史歪曲論議が過熱している。
「1987年のソウルを背景に、ある日突然、女子大学の寄宿舎に血まみれで飛び込んできた名門大学院生スホ(演者チョン・ヘイン)と、そんな彼を隠して治療する女子大生ヨンロ(演者BLACKPINKジス)の時代に逆らった切実な愛の物語」を扱った『スノードロップ』は、放送前から「民主化運動を中傷している」「安企部(安全企画部、現国家情報院)を美化している」といった歴史歪曲の論議に包まれた。
去る12月18、19日に第1~2話が放送された後も、議論は収まらなかった。すでに韓国大統領府公式ホームページに設置された国民請願サイトには、放送中止を求める国民請願が登場し、20万人以上の賛同を得ている。韓国の国民請願は、30日以内に20万人以上が賛同すれば、政府関係者の公式回答を聞くことができるため、その回答が待たれている状況だ。
そんな騒動を受けて、放送内容について審議する機構である放送通信審議委員会も、『スノードロップ』に対する審議を検討中だと明らかにした。
ドラマに広告を出す協賛会社も次々と“損切り”に乗り出した。お茶専門ブランド「TEAZEN」をはじめ、「Hans電子」、ファッションメーカー「GANISONG」、食品メーカー「サリジェマウル」、陶磁器企業「トピョンヨ」などが、すでに制作支援ができないという意を伝え、チョン・ヘインが広告モデルを務めているチキンブランド「PURADAK CHICKEN」まで『スノードロップ』を手放した。
これは今年3月にたった2回だけ放送し、廃止となったSBSのドラマ『朝鮮駆魔師』を思い出させる。『朝鮮駆魔師』は放送前から歴史歪曲議論に包まれたが、第1~2話が放送された。
それでも議論が続くと、SBS側は1週間の再整備期間を経て、ドラマの放送を続けるという立場を明らかにした。しかし、すべての協賛会社の制作支援が取り消され、撮影を支援する自治体が場所の提供を拒否し、最終的にドラマは廃止の手順を踏むことになった。
『スノードロップ』は『朝鮮駆魔師』よりも、国民請願が20万人を突破するまでに要した時間が短かった。制作支援会社の損切りも続いている。第2話まで放送を終えた『スノードロップ』は、どんな結末を迎えるのだろうか。
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