2017年9月4日から兵役に入っていた2PMのテギョンが、2019年5月16日に除隊した。
この日の午前、テギョンは高陽(コヤン)市にある白馬会館で除隊の挨拶を行なった。特に彼は、除隊をずっと待ってくれたファンに心からの感謝を述べた。
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それにしても、テギョンの兵役への取り組みは真摯だった。
もともと、テギョンはアメリカの永住権を持っていた。韓国の兵役は外国の永住権を持っていると免除になる。そういう制度を利用して、以前はアメリカの永住権を取って意図的に兵役を逃れようという人もいた。
それなのに、テギョンの場合はまったく逆で、永住権を放棄してまで韓国の兵役を全うしようとした。
さらに、テギョンは腰に持病があって、最初の兵役判定検査で「現役兵ではなく社会服務要員」と判定された。
しかし、彼は現役兵として兵役を遂行することにこだわり、2回にわたって腰の手術を受けて、再度の兵役判定検査に臨んだ。そのうえで現役兵の判定を受けた。
これは、本当に珍しいケースだ。なぜなら、社会服務要員になることを望む人が圧倒的に多く、あえて現役兵に固執する人は非常に少ないからだ。
けれど、テギョンは自らの信念を貫いた。
彼はTOEIC(英語力を判定する世界共通のテスト)で990点満点を取った過去があるので、語学兵に志願することもできたのに、あえてそれをしなかった。語学兵になれば、通訳をしたり軍事論文や新聞報道の翻訳をしたりしてエリート的に兵役の義務をこなせるのに、テギョンはとことん現役兵にこだわった。
そして、テギョンは2017年9月4日に兵役に入った。新兵として入隊したのは、高陽(コヤン)市にある白馬部隊(第9師団)。白馬部隊は朝鮮戦争でも激戦地で奮闘した有名な部隊である。この部隊で新兵訓練を終えたテギョンは、そのまま助教となった。
この助教とは何か。
一般的にいうと、新兵教育隊で入隊したばかりの新兵の教育に当たるのは教官だ。この教官には職業軍人がなるのだが、その下に付いてアシスタントになるのが助教である。
基本的に助教は、兵役で入ってきた人を対象に採用されるが、誰でもなれるわけではない。やはり、新兵訓練で優秀な成績を挙げた者の中から選抜される。そして、テギョンが選ばれたのだ。
助教は、新兵たちの宿舎の管理、訓練に必要な物品の準備、さらには教官が指示する様々な仕事をこなしていく。
テギョンはこの服務を立派にこなし、兵務庁から「模範兵士」として表彰された。2019年4月2日に感謝状を贈られて栄誉を讃えられたのだ。
兵務庁は「健全な兵役文化」に貢献した人を「模範兵士」として表彰しているが、テギョンの選定理由は以下のようなものだった。
「アメリカの永住権を放棄して、腰の椎間板ヘルニアで社会服務要員の判定を受けたにもかかわらず、手術と治療の末に自ら進んで入隊して他の兵士の模範となりました。部隊でも、常に率先した姿勢で軍生活を誠実に行なって、隊員の中でも良い評価を受けてきました」
このように、テギョンは誇らしく讃えられた。
そして、今回の除隊となった。
彼が入隊したとき、除隊日は2019年6月3日とされていたのだが、2018年10月から兵役期間の短縮が段階的に実施されていて、テギョンの場合も18日間の短縮を受けた。
それによって、除隊日は5月16日に早まったのである。
これから芸能界に復帰するテギョン。兵役で培った経験を今後は芸能活動で大いに生かしてくれるだろう。
(文=康 熙奉/カン・ヒボン)
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