引退した女優ホ・イジェが現役時代の“性上納”強要を暗示して話題だ。
【注目】ホ・イジェが暴露「私が引退した理由は既婚俳優から…」
一歩遅れて彼女が明らかにした引退理由を聞いてみると、性犯罪やパワハラの犠牲になっていたようだ。ところが世論はホ・イジェを応援したり、非難したりと、かなり極端になっている。ホ・イジェが何か悪いことをしたというのだろうか。
2016年のドラマ『あなたは贈りもの』以降、芸能界を離れたホ・イジェは、去る9月10日、CRAYON POP出身ウェイのYouTubeチャンネルに出演し、大先輩からのパワハラと既婚男性俳優からの肉体関係の要求が引退を決意する背景だったと話した。
先輩からのパワハラは、未だにどの社会にでも存在する弊害だ。だが主演という優位な立場の俳優から肉体関係を要求されたという主張は、ほとんど犯罪告発と変わりがない。看過できる事案ではないはずだ。
YouTube出演で、自分の心苦しい事情を打ち明けた行動が、どんな状況を引き起こすかについて、ホ・イジェ本人はよくわからなかったように見える。バラエティ番組で真実を語り、ヒーリングを求めていたとした場合、誤算も大誤算だろう。出演直後から論議が大きくなると、「“魔女狩り”は自制してほしい」とコメントを上げたが、さらに強い暴風を呼んだ。
いったい誰が誰を魔女狩りするというのか。ホ・イジェの話が真実であれば、電子足輪をつけるべき性犯罪者を新人女優が多い繁華街に解放する寛大な“施し”だ。その放送を入念にもう一度見てみよう。問題の俳優がホ・イジェにだけ、そのような要求をしたとは思えない。それなのに放っておけということだろうか。
加害者の実名は挙げられなかったが、誰なのかを類推する手掛かりはあちこちに残された。ネット上の“捜査隊”は、すぐにホ・イジェと当時一緒に出演した某俳優の前歴まで探し出し、集中攻撃を行っている。逆に、その俳優のファンクラブはホ・イジェを反撃し、いろいろな芸能界の好事家たちを持ち出して論議に油を注いでいる。
もうずいぶん前の出来事であるため、ホ・イジェとしても彼の“要求”を立証することが難しいことはわかっている。警察に告発すると、あれこれ呼び出され、世論の供物として第2の被害を受けることも明らかだ。ホ・イジェに勇気を出して真実を明らかにせよと要求することが難しい背景である。
しかしホ・イジェは、すでに最も困難な第一歩を踏み出した。セクハラ被害者が最も大変なのは、まさに最初の段階だとされる。ここで止まれば、彼女が告白したように、またもや被害者が大きな傷だけを受ける過去の繰り返しとなる。そして世論の指名を受ける人物がホ・イジェのいう「既婚俳優」でない場合、被害補償をどうすればいいのか。
ハリウッドの大物で映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインも、セクハラに翻弄された女優たちの勇気ある告白で、最終的に23年の刑を言い渡された。彼が鉄格子に収まらなければ、犠牲者はずっと出ていたはずだ。
麻薬や詐欺などの犯罪者にさえ惜しみなく施す公益情報提供者の保護の恩恵が、ホ・イジェにもあることを望むばかりだ。
(記事提供=OSEN)
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