韓国ではトップスターの不動産投資がたびたび話題になるが、最近になって相次いでビルの売却が目立っている。しかもこれまで不動産投資で実績を上げてきた芸能人ほど、その動きがあるようだ。
直近では、“韓国で最も美しい女優”と呼ばれるキム・テヒがソウル江南(カンナム)駅近くのビルを売却し、71億ウォン(約7億1000万円)の相場差益を得たと報じられた。
報道によると、キム・テヒはそのビルを2014年6月に132億ウォン(約13億2000万円)で購入。それから7年近くが経った2021年3月に203億ウォン(約20億3000万円)で売却したという。
単純計算で利益が7億円以上というのだから、メディアが注目するのも当然かもしれない。
不動産投資に成功しているのはキム・テヒだけではない。
例えば、日本でも人気の韓国時代劇『トンイ』で主演したハン・ヒョジュ。2017年に購入したソウル漢南洞(ハンナムドン)のビルを今年1月に売却し、24億ウォン(約2億4000万円)の相場差益を得たといわれている。
そのハン・ヒョジュとドラマ『W-君と僕の世界-』で共演した俳優イ・ジョンソクも、今年に入って漢南洞のビルを売却し、約5億ウォン(約5000万円)の利益を上げたと報じられている。
最近で大きな成果を得たとされているのは俳優ハ・ジョンウだ。報道によると、ハ・ジョンウは2018年に73億ウォン(約7億3000万円)で購入したソウル禾谷洞(ファゴクドン)の建物を、今年3月に売却。その売却価格は119億ウォン(約11億9000万円)とされており、4億5000万円以上の収益を上げた計算になるのだから驚きだ。
こうしたこともあって、今年4月にはMnetの『TMI NEWS』が「不動産の相場差益が大当たりしたスター」と特集を組んだほど。そこではKARA出身のギュリや『梨泰院クラス』の俳優パク・ソジュンの名前も出ていた。
同特集によると、俳優だけでなく少女時代のユナやユリ、KARA出身のハン・スンヨン、歌手IUといったK-POPスターたちも不動産投資に余念がないらしい。
このように韓国では芸能人たちの不動産の購入と売却の話題は珍しいものではないのだが、気になるのは前述した通り、今年になって不動産を売却する芸能人が増えているということだ。しかも不動産投資に成功している芸能人に、その動きが出ているというところに注目が集まっている。
特にキム・テヒの場合、夫である歌手RAINが韓国芸能界で不動産投資ナンバーワンといわれている。
前出の「不動産の相場差益が大当たりしたスター」で1位になったRAINは、2008年に168億ウォン(約16億8000万円)でソウル清潭洞(チョンダムドン)の不動産を購入したのだが、現在の相場価格が465億ウォン(約46億5000万円)というのだ。
それほどまでに“先見の目”がある夫婦が売却という動きが出てきたため、不動産の売却価格がピークに達したのではないかとの分析まで出ているほどだ。
韓国では近年、不動産価格の高騰が大きな社会問題となっているが、いずれにしても不動産投資が何かと話題になる韓国芸能界だ。次に大きな利益を得るのは誰か、注目したい。
(文=慎 武宏)
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