男女間の恋愛より“ブロマンス”にときめく…韓国ドラマに起きている変化と人気のワケ

2021年04月10日 話題

韓国ドラマは今、ロマンスよりも“ブロマンス”の時代だ。

男女間の恋愛よりもときめくというブロマンスは、男性と男性の絶妙な関係性から来る感情、義理、連帯感などのことで、視聴者が抜け出せない魅力となっている。

ドラマ『怪物』(原題、JTBC)が、シン・ハギュンとヨ・ジングの尋常ではないケミストリーで人気を集めている。“怪物”を捕まえるために執拗に真実を追跡する2人の男は、互いに厳しいが、決定的な瞬間に協力し、甘酸っぱいブロマンスで視聴者を熱狂させている。

最初は連続殺人犯を探すために、互いに追いかけ追い越し衝突するシン・ハギュン(イ・ドンシク役)とヨ・ジング(ハン・ジュウォン役)だったが、後半は目的が同じであることに気付き、協力しながらブロマンスを形成した。

(画像=JTBC、tvN)『怪物』(上)と『ヴィンチェンツォ』

Netflixでも配信中の『ヴィンチェンツォ』(tvN)のソン・ジュンギと、特別出演したキム・ソンチョルもブロマンスで視聴者に楽しみをプレゼントした。キム・ソンチョル演じる銀行頭取ファン・ミンソンの特殊な趣向を利用しようとするソン・ジュンギ(ヴィンチェンツォ役)は、白馬に乗った王子様として登場。彼を誘惑する姿は、男性と男性のケミストリーとして視聴者たちの視線を奪った。

【写真】ソン・ジュンギ、共演俳優との2ショットで可愛らしさ炸裂

他にも『ナビレラ-それでも蝶は舞う-』の俳優ソン・ガンとパク・インファンも、独特な師弟関係でブロマンスブームに参加した。

ドラマに映画…なぜブロマンス人気?

ドラマだけではない。韓国映画でもブロマンスが注目を集めている。

公開日を目前としている映画『徐福』(原題)は、コン・ユとパク・ボゴムの特別な“同行”で、公開前から感性ブロマンスとして話題を集めている。

『徐福』は、死を控えて生涯最後の任務を引き受けた前職・情報局要員のキホン(演者コン・ユ)と、生まれて初めて世界に向き合った人類初のクローン人間ソボク(演者パク・ボゴム)の物語で、2人の絶妙な関係性が興味を引いている。

映画『徐福』

最近公開された映画『茲山魚譜』(原題)も、ソル・ギョングとピョン・ヨハンの温かいブロマンスで公開初日(3月31日)から3万4845人を動員し、ボックスオフィス1位に上がった。

これらのブロマンスブームについて、とあるテレビ関係者は「男女間の恋愛よりもときめくブロマンスがある。絶妙な関係性なのだが、義理、情、連帯感などは、ロマンスで感じることができないブロマンスだけの要素」と、ブロマンス人気の要因について話した。

またドラマ制作会社側は「様々なジャンル、様々なテーマと幅が広くなった」とし、「視聴者はすでにテレビで同性愛に触れている。多くのドラマがサブシークエンスに同性愛を入れている。男性主人公が相手の男性俳優の頭をなでたり、マッサージしたりする場面など、BLを連想させるシーンはもうずいぶん前からドラマで描かれてきた」と話した。

ウェブドラマでは、ブロマンスを超え、より直接的な同性愛コンテンツで話題を集めている。

ソン・ウヒョン、キム・ガンミン、Newkiddジングォン、チョン・ジェヨンなどが登場したBLウェブドラマ『To My Star』は、全世界同時公開された当時、アクセスが殺到してサーバーがダウンしたかと思えば、日本の楽天TVでデイリーチャート1位を記録し、“Kウェブドラマ”の底力を見せた。

『To My Star』

その人気に勢いづいて『To My Star』は映画化が決定。今年3月5日にはNetflixなどのグローバルプラットフォームを通じて世界中の視聴者と会った。

『To My Star』側は、「新しいジャンルに対して関心が高いのだが、中国、日本、タイですでに愛されているブロマンスコンテンツに接した大衆が先に反応した」と述べた。

続いて、BLやブロマンスが普及している理由について、「Netflixのようなウェブプラットフォームが一役買ったと思う」とし、「世界では今も数多くのコンテンツが制作されている。次々と生まれるコンテンツの中で生き残るためには、差別化が必要だが、その結果、KウェブドラマにはBLという新しいジャンルが誕生したと考えている。最近のユーザーは、おもしろければ見る。結局、どんな話を描くのかではなく、どうおもしろく表現するかが重要だ」と語った。

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