女芸人のパク・ナレがセクハラ論議に包まれたなか、YouTube番組『ヘイナレ』(原題)が謝罪した。
『ヘイナレ』側は3月24日、コミュニティを通じて「第2回の映像と関連してチャンネル登録者の方々に失望感を与え、心からお詫びの申し上げる」と謝罪した。
続いて「視聴者からいただいたご意見を謙虚に受け止め、第2回の映像は再検討を予定しており、今後公開される映像も制作に注意するようにする。制作陣の過剰な演出とキャラクター設定で、出演者の方々に被害を与えた点についても恥ずかしく思う」と伝えた。
『ヘイナレ』は、CJ ENMのYouTubeチャンネル「スタジオワッフル」で企画・制作されるコンテンツだ。18禁のギャグを繰り広げるパク・ナレと、ユーチューバーとして人気のヘイジナが出演し、異質だが、“一線”を行き来しながら笑いを提供するバラエティ番組となっている。
しかし3月23日に公開された第2回には、あまりに度を超えているとの指摘が出た。
最新の流行おもちゃ体験がコンセプトだった映像では、サムネイルから下着を着た男の人形と「39禁」「大失敗」といった字幕が入れられた。
映像でパク・ナレは、ヘイジニと話しながら男の人形を触るのだが、人形の腕を引っ張ったり、人形の下着を下げたりし、身体の重要部位を描写する発言などもしている。スタジオワッフル側はそれについて指摘が出ると、サムネイルを変更したが、さらに議論が大きくなるとその映像を削除した。
そうかと思えば、今回の論議が起こったことで、先に公開された「ヘイナレEP.0これが放送に出るの?だからデジタルにしました。ヘイナレの各禁サミット※子供視聴禁止※」という映像も議論の対象となった。
その映像でパク・ナレは、男性出演者たちに「パンツの中の2文字」「パンツの中の唐辛子」「唐辛子は野菜だ」「ズボンを処理してください」などと発言していた。
今回の議論は、ウェブバラエティが持つべき基準について投げかけている。
『ヘイナレ』のコンテンツに対して、複数の意見が存在する。『ヘイナレ』自体が18禁コンテンツをうたって笑いを提供するコンセプトであり、YouTubeというテレビより制約が少ないスペースだからこそ、果敢に表現できるという立場もある。
過去のギャグ番組で使われていた「ギャグはギャグ、誤解しないようにしよう」という流行語も思い出される。現在、韓国社会がお笑いとそのテーマに対して、過去に比べて硬直化しており、もう少し柔軟にならなければという声もある。
しかし逆に、独自で15歳以上観覧と表示しているものの、視聴制限なく公開されているYouTubeコンテンツであるため、もう少し注意すべきだという指摘もある。
特にヘイジニが人気ユーチューバーであるため、自然と子供たちも視聴するコンテンツであることを制作陣が見落としていたことも間違いないだろう。むしろ18禁を強調することでクリック数を増やそうとしていたため、非難を浴びた。性的なユーモアは暗黙的な一線があり、それを絶妙に行き来すべきだが、今回の場合は違った。
また、それとは別に今回のように出演者が女性ではなく、男性出演者が人形を使って性的な発言や同じような行動をしていたら、さらに多くの責任は背負わされただろうという主張もあり、それについてももう一度考えてみるべきかもしれない。
パク・ナレと『ヘイナレ』に対する議論がどのような方向に進んでいくのか不明だが、騒ぎたてるばかりでなく、今回の議論をきっかけに一定の基準が提示されればと期待してみる。
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