女優ユ・ダイン、体を張った最新映画がターニングポイントに「演じることで役に立つ作品に」【インタビュー】

2021年01月27日 話題

女優のユ・ダインが最新作でターニングポイントを迎えた。

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ユ・ダインは1月28日に韓国で公開される映画『私は私を解雇しない』(原題)で、突如下請会社へ派遣の辞令を受け、派遣先で孤軍奮闘するジョンウン役を熱演した。

ユ・ダインは、自身のポジションを守ろうと努力するジョンウンの姿を完璧に描き出した。

「シナリオを見た頃、KTX乗務員の復職に関する記事とドキュメンタリーをちょうど見ていたので、この作品もまた格別に感じられた」とし、「この映画を撮って、社会問題にも少し関心を持つようになった」と切り出した。

送電塔に登る体を張った演技も

劇中のジョンウンは、立つ瀬のない苦しい生活を、日々耐え忍んでいる。ユ・ダインはジョンウンの複雑な感情を表現することはもちろん、送電塔に直接登る撮影まで行ったとのことだ。 

(写真=PrainTPC)ユ・ダイン

ユ・ダインは「予算も少なく、厳しい撮影が多いので心配だった」としながらも、「完成版をご覧になった方々の反応が良かったようで、監督が伝えたい気持ちと自分が描きたかったものがよく表現できたので満足している」と充実感をあらわにした。

直接登った送電塔はどうだっただろうか。「下から見るのと上から見るのではまったく違っていた。撮影をした群山(クンサン)が、海も山もあってすごく良かった。でも、その風景をゆっくり眺める暇はなかった。1カ月間ですべての撮影を消化しなければならず、できるだけ安全に撮影しなければならないと考えた」と、危険な撮影を振り返った。

女優として心情を理解

ユ・ダインは早くから女優としてデビューしたためOL生活をしたことはないが、誰よりもジョンウンの心を理解していた。

ユ・ダイン

「“仕事を与えられなければ仕事はできない”という台詞に大いに共感した。俳優も同じ状況だ。誰かが自分を選ばないと仕事ができないため、ジョンウンが直面した現実をすべてではないが、共感できた」とし、「ただ自分が考えている職業は少し違う。劇中のジョンウンは“死と解雇は何が違うの”と言っていたが、(実際の私は)“私の職業は俳優だから、うまくいかないときは他のことをすればいいだろう”と軽く考える方だ。幼い頃は演技しか知らなかったが、考えが変わってきた」と淡々と語った。

本作がターニングポイントに

本作に臨むユ・ダインの心構えは、いつになく強靭だった。

「2年前に撮影したのでちょっと忘れたが、振り返ってみると病院にたくさん行っていた。彼らが(実際に)着用する重い装備を着けて山も登り、送電塔も登らなければならなかった。首から脚まで大変で、マッサージを3日に1回受けていた」と話している。

厳しい撮影に耐えることができたのは、共演したオ・ジョンセの存在も大きかったという。

ユ・ダイン

「オ・ジョンセ先輩を知っている方はみんなそうだろうが、演技をするとき、いつも感嘆している。演技に対する情熱もそうだし、人間的な魅力もそうだし、“どうやったらそこまで人に配慮できるんだろう?”と、たくさん考えた気がする。作品でまた会いたい俳優だ」と話した。

ユ・ダインは『私は私を解雇しない』で、新たなターニングポイントを迎えた。

「わたしの気持ちがうまく表現されることに意味を置きたい。作品を選択することについても変わった。これまでは、私が好きで惹かれるキャラクターを演じていたとしたら、今は私がうまく演じることで役に立ち、うまく描ける作品に出たいと思っている。この作品を通して変わったと思う」

「(私が)この映画のシナリオを見て共感しただけに、観客の方もたくさん共感するだろう。共に共感し、慰められてほしい」とインタビューを締めくくった。

(写真=PrainTPC)ユ・ダイン

◇ユ・ダイン プロフィール

1984年2月9日生まれ。ソウル出身。学生時代のスカウトをきっかけに女優を志し、2004年にドラマ『乾パン先生とこんぺいとう』で女優デビューを果たす。映画『短い記憶』(2010)での演技が高く評価され、”独立映画界の女神”と呼ばれた。その後も数々のドラマや映画に出演し、韓国芸能界きっての演技派女優として名を知られる。2011年には、第31回映評賞授賞式で新人賞、ソウルインディペンデント映画祭独立スター賞、アジア映画祭主演女優賞など、多くの賞を得ている。

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