BTSの完全体カムバックに、世界中の視線が集まっている。
全メンバーが兵役を終え、約3年ぶりに戻ってくるという期待を超え、K-POP産業が直面する「危機論」のなかで、彼らが再び新たな歴史を刻めるのかが問われている。
所属事務所BIGHIT MUSICは最近、BTSが来る3月20日13時に新たなフルアルバムをリリースすると公式発表した。
今回の新作は、2022年に発表されたアンソロジーアルバム『Proof』以来、3年9カ月ぶりの完全体での活動となる。フルアルバムとしては、2020年の『MAP OF THE SOUL : 7』以来、実に6年ぶりだ。全14曲で構成され、長らく完全体を待ち続けてきたファンダム「ARMY」にとって、特別な贈り物となりそうだ。
新作発表とともに、大規模なワールドツアーも予告された。具体的な日程は明らかにされていないが、いわゆる「軍白期(兵役による活動空白期)」が長かっただけに、過去最大規模のグローバルツアーになるとの見方が支配的だ。
米紙『ニューヨーク・タイムズ』は、「BTSの台頭と影響力は、過去10年間のK-POP人気に大きな影響を与えてきた。音楽的才能、勤勉さ、親しみやすさによって、K-POPの広報大使の役割を完璧に果たしてきた」と評価し、「新しいアルバムとツアーは、産業全体に再び活力を吹き込む決定的な契機となるだろう」と展望した。
K-POPの本拠地である韓国でのプロモーションも始まっている。ソウルの象徴の一つである世宗文化会館の階段は、すでにBTSの新作ロゴと発売日で彩られ、祝祭ムードを演出している。
BIGHIT MUSICは「BTSは韓国から始まり、世界を舞台に活動するチームへと成長した。久しぶりの完全体カムバックであるだけに、彼らの文化的ルーツである韓国、しかもソウルの中心でオフラインプロモーションを行った」としたうえで、「ニューヨーク、東京、ロンドンなど世界主要都市へ屋外広告を拡大する計画だ」と明らかにした。
しかし、華やかな期待の裏側には、重い責任も同時に存在する。
BTSが不在の間、K-POPの内需市場には「危機」を示す警告灯が点っている。最近、英紙『ガーディアン』は韓国文化界を分析する記事のなかで、K-POPの実物アルバム売上が10年ぶりに減少に転じたと指摘した。
その要因として、K-POP事務所がグローバルツアーへと舵を切り、幅広い大衆に浸透するよりも、熱狂的なコアファンダムに注力してきた点を挙げている。
実際、BTS以降の後輩グループがビルボードチャートなど海外で健闘している一方、韓国国内市場の体感温度は冷え込んでいるとの評価が出ている。アルバム販売が100万枚を超えるミリオンセラーが続出する一方で、かつてのBTSの『Spring Day』や『Blood Sweat & Tears』のように、全世代が共に楽しむメガヒット曲は姿を消したという批判もある。
海外実績を追い求める一方で、国内大衆との接点を失ってきたことが、現在の停滞を招いたとの見方だ。
BTSのリーダーであるRMは、昨年10月に慶州(キョンジュ)で開かれたAPEC CEOサミットの基調講演で、K-POPを「ビビンバ」に例え、その成功要因について「特定の文化の優位性から生まれたものではない」と述べ、「韓国固有のアイデンティティを守りつつ多様性を尊重し、世界の文化を幅広く受け入れてきたからだ」と強調している。
結局のところ、今回のBTSのカムバックは、K-POPが失いつつある大衆性と包容力を取り戻せるかどうかを測る重要な試金石となりそうだ。
K-POP産業の黄金期を牽引してきたBTSが、危機論を沈静化させ、K-POP第2幕を切り開く解法を提示できるのか、業界の注目が集まっている。
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