IZ*ONEらを生んだ韓国オーディション番組の“名家”は信頼を取り戻せるのか

2020年06月02日 話題

日韓合同ガールズグループ「IZ*ONE」などを生んだオーディション番組『PRODUCE』シリーズと関連し、同番組の人気投票を不正操作した容疑で起訴された制作陣に実刑が宣告された。

【写真】「脅威の15歳」IZ*ONEチャン・ウォニョンの美貌

それと同日である5月29日、『PRODUCE』シリーズを制作したケーブルチャンネルMnetは、新しいオーディション番組をローンチした。

意図的に日にちを合わせたわけではないが、Mnetは同じ日に自分たちの明と暗を見せた。

実刑宣告も疑惑の解消は不十分

まずソウル中央地裁は、アン・ジュンヨンPDに懲役2年、キム・ヨンボム総括プロデューサーに懲役1年8カ月の実刑を宣告した。結果的に『PRODUCE』シリーズの人気投票の不正操作は、事実として認められた。

だが多くの人が問題提起した不正操作についての明確な事実確認は行われておらず、経営陣や上層部が関与したという疑惑も宙ぶらりんのままだ。Mnetは「裁判所の判断を尊重する」という原則的な立場だけを貫いた。

不正操作疑惑が浮上した『PRODUCE 48』(左)と『PRODUCE X 101』

業界関係者は、「今後は『アイドル学校』の進行状況も重要に見守らなければならならない」とし、「『PRODUCE』とは異なり、『アイドル学校』は個人の逸脱や不正ではなく、他の枠組みで真相を究明しなければならない」と指摘した。

実刑宣告と同日に新オーディション番組を放送

皮肉にも裁判所で実刑が宣告された日、Mnetの新しいオーディション番組『ボイスコリア』が7年ぶりに放送された。海外で成功したフォーマットである『ボイスコリア』は、韓国ではそれほどヒットせず、シーズン2で終わっていた。

特に番組を通じて誕生したスターの歩みが物足りなさを残し、シーズン2は公正性に対する指摘もあった。Mnetの立場では歌声だけで勝負するという点で従来の番組との差別化を図っているが、サバイバルオーディションという点は変わらない。

また、Mnet の運営会社CJ ENMと、BTSの所属事務所Big Hitエンターテインメントによる共同プロジェクト『I-LAND』も放送を準備している。

Mnetは「最も進化したアイドルが誕生するところ、I-LAND。ここで全世界が見守る“サバイバルゲーム”が始まる」と、自分たちのオーディション番組を紹介した。当初、今年上半期の放送を計画していた『I-LAND』は、『PRODUCE』の操作疑惑とともに制作陣が拘束起訴され、スケジュールが後ろに押された。

“オーディション番組の名家”は信頼回復できるか

Mnetというチャンネルの特性上、オーディション番組が今後も制作される可能性が高く、彼らなりに既存のオーディション番組とは異なる方法を採用している。

ただし『PRODUCE』関連の一審宣告によって、さまざまな疑惑が一段落したり、消え去ったりしたわけではないことは明確に認識しなければならない。

真相究明委員会では、放送局と企画会社間に“黒い取引き”があったことを確認したが、事件の真実が明らかにならないまま、加害者だけが処罰されることに対する懸念の声も上がっている。

Mnetが作った実績が砂上の楼閣であったことは、すでに明らかになった。そして、まだ多くの疑惑が解消されていないが、Mnetは再びオーディション番組で勝負をかけている。

『スーパースターK』といったオーディション番組でケーブルテレビの新たな歴史を作り、『PRODUCE』シリーズでK-POP業界を席巻した“オーディション番組の名家”Mnetが、信頼を回復し、自らの名声を取り戻せるか注目が集まっている。

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