もはやお手上げ状態の韓国芸能界。“家族リスク”はとどまること知らず

2018年12月04日 話題

韓国で芸能人の家族から詐欺被害にあったという主張が相次いでいる。

数多くの韓流スターが、法的にまったく責任がない状況でも“芸能人”という理由だけで“道義的責任”を言及され、頭を下げているのだ。

(関連記事:韓国芸能界で相次ぐ“家族リスク”。今度はK-POPアイドルと女優が“迷惑な父”を告白

12月3日、国民請願の掲示板には「女芸人イ・ヨンジャから詐欺にあいました」というタイトルの請願文が掲載された。イ・ヨンジャの兄に1億ウォン(約1000万円)の小切手を貸したが返済がなかったという内容だ。

請願文の作成者は、1996~1997年頃にスーパーマーケットを運営しており、当時イ・ヨンジャの家族に青果コーナーをやらせてほしいと依頼されたという。

イ・ヨンジャを信じてコーナーを任せたが、彼女の兄は店の小切手を借りたまま逃亡。その後、示談金3000万ウォン(約300万円)を受け取って告訴を取り下げたが未だに無念だ、とのこと。

すでに法的に終わったことを再び言及した上に、責任の所在が明確ではないイ・ヨンジャの名前を全面に掲げている。

所属事務所IOKカンパニーは、今回の事件に関してイ・ヨンジャが関与した事実はなく、事前に被害者を名乗る人物にイ・ヨンジャの実兄の情報を提供したと明かした。たた、被害者側は国民請願を通じて公論化したことが悔やまれるとしながらも、“道義的責任”を持って対処すると明かしている。

このように、最近韓国では一般人が芸能人の家族に金品を騙しとられた、詐欺にあったと暴露する現象が後を絶たない。

ラッパーMicrodotの両親の詐欺疑惑から始まった“借金取り現象”は、ラッパーDok2、歌手RAIN、ガールズグループMAMAMOOのフィインと続き、タレントたちの間でもチャ・イェリョン、マ・ドンソク、そして今回のイ・ヨンジャに至るまで、芸能界全体に拡散されている。

韓国芸能界のある関係者は語る。

「芸能人を対象とした脅迫や要求は以前から少なくなかった。芸能人がスキャンダルの漏えいを恐れることを利用しているのだ。ところがMicrodotの事件以降、事実関係を離れて被害を主張する者たちの一声で芸能人が過度な非難を受ける雰囲気が作られている。

内容が真実か否かに関わらず、“あの人がこんなことをした”という断片的な文句だけで芸能人は非難の対象になりやすい。被害者側が自身に有利な主張だけをしてイメージに打撃を与えるのは難しいことではないだろう。こういった場合、芸能人は“甲”ではなく“乙”となるしかない。

オンライン上で世論形成ができるこの時代、被害者側が法的解決よりも“世論裁判”を通じて目的を達成するのはたやすいことだ。被害を主張された時点で、芸能人になすすべはない」

別の関係者も、以下のように主張している。

「芸能人は人々からの愛で成り立つ存在だ。人気を得ることが簡単ではない反面、消えてしまうのは一瞬だ。そのため、世間の目には敏感にならざるを得ない。被害を主張する者たちがそれを悪用しようとするなかで、芸能人は常に警戒心を持つ必要がある。

芸能人は無条件で弱者となるしかない。しかし、事実でないことや名誉を毀損する内容に関しては、法的対応などを通じて積極的に対処する必要もある」

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