オリコン3冠・ビルボード3位…TXT、新アルバムのスゴさとは?評論家が語る“7年目の進化”

2025年08月09日 K-POP #TXT

TOMORROW X TOGETHER(以下、TXT)が、4thフルアルバム『The Star Chapter:TOGETHER』で、デビュー7年目らしい進化を証明した。

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同アルバムは前作『The Star Chapter:SANCTUARY』に続く「The Star Chapter」シリーズの最終章で、グループ曲とソロ曲を通じて多様なジャンルを取り入れ、音楽的世界観をさらに広げた。

音楽評論家たちは同アルバムについて、「メンバーそれぞれの個性が際立つソロ曲と、そのメッセージを共有するグループ曲が1枚のアルバムで調和しており、アルバム全体の没入感を高めている」と評価。「メンバーの個別の成長が、グループ全体の進化と相互補完的なシナジーを生み出している」と好評を博している。

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(写真提供=BIGHIT MUSIC)TOMORROW X TOGETHER

タイトル曲『Beautiful Strangers』は、トラップリズムを基盤としたHIPHOPジャンルで、甘美なピアノの旋律と力強いシンセサウンドの対比が印象的な楽曲。メンバーたちのパフォーマンスと調和し、グループ特有の感性とエネルギーを凝縮して表現している。

評論家たちが絶賛する音楽的シナジー

音楽コンテンツ企画者のチョ・ヘリム氏は「TXTはデビュー以来、シンセポップを基盤とした楽曲を多く発表してきたが、今回の楽曲は“拡張性”と“アイデンティティ”という2つの軸を同時に掴んでいる」とし、「透明感と切なさを併せ持つボーカルトーンが楽曲の感情を洗練された形で伝えており、MOA(TXTファン)の共感を引き出している」と語った。

音楽評論家のファン・ソンオプ氏は「前作『Deja Vu』がトラップとの融合を試みたとすれば、今回はシンセなど多様な音楽的レイヤーとボーカルの調和が際立っている」とし、「異なるサウンドアプローチで音楽世界を広げながらも、TXTのアイデンティティはより鮮明になった」と分析した。

『The Name Chapter:TOGETHER』のストーリーと音楽的完成度は、韓国内外の主要チャート成績にも表れている。韓国ではCircleチャートの週間アルバムおよびリテールアルバムチャート(7月20日~26日集計)で1位を獲得し、タイトル曲『Beautiful Strangers』はダウンロードチャートでも1位を記録。ファンからの熱い支持と大衆からの反響を同時に証明した。

アメリカ・ビルボードのメインアルバムチャート「Billboard 200」(8月9日付)では3位を記録。これにより、TXTは通算9枚の韓国アルバムと3枚の日本盤を同チャートにランクインさせた。日本のオリコンランキングでは、グループ史上最高スコアで「週間合算アルバムランキング」(8月4日付)1位を獲得。「週間アルバムランキング」「週間洋楽アルバムランキング」でも同時に1位となり、3冠を達成した。

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(写真提供=BIGHIT MUSIC)TOMORROW X TOGETHER

ソロ楽曲が示す個性の多様性

今回のアルバムのもう一つの特徴は、メンバーそれぞれの音楽的色合いを反映したソロ曲の構成。ヨンジュンはレゲエロックの『Ghost Girl』、ボムギュはエモーショナル・ロックバラードの『Take My Half』、テヒョンはR&Bの『Bird of Night』、スビンはイージーリスニング・ポップの『Sunday Driver』、ヒュニンカイはコンテンポラリーR&Bの『Dance With You』など、ジャンルの幅も広い。

専門家たちは、メンバーが歌唱のみならず、作詞・作曲・振付・プロデュースにまで深く関わったことで、「TOGETHER=共に」というメッセージに説得力を与えたと評価している。

チョ・ヘリム氏は「ヨンジュンがタイトル曲のパフォーマンス制作を手がけ、メンバーの個別楽曲も全てが『個性の中の共同体』というテーマを強調している」とし、「異なるジャンルながら感情のラインは一貫しており、アルバム全体がひとつの物語としてまとまっている」と語った。

過去作品と繋がる“音楽的軌跡”

音楽評論家のキム・ドホン氏は「TXTが歩んできた音楽的道筋が、このアルバムに凝縮されている」とし、「ヨンジュンの『Ghost Girl』は、『Good Boy Gone Bad』や『LO$ER=LO♡ER』、ボムギュの『Take My Half』は『We Lost The Summer』、テヒョンの『Bird of Night』は『Anti-Romantic』を彷彿とさせる」と述べた。ヒュニンカイの『Dance With You』はTXTの音楽的可能性を、スビンの『Sunday Driver』はMOAに安心感と癒しを与えていると評した。

TXTはこれまで『The Dream Chapter』『The Chaos Chapter』『The Name Chapter』など、アルバム単位でのストーリーを通じて、グループ独自のブランドを確立してきた。各シリーズでは語り手である“少年”の視点を通して、「ひび割れた友情(The Dream Chapter)」、「失われた愛(The Chaos Chapter)」、「成長を妨げる誘惑(The Name Chapter)」、そして「共にする瞬間(The Name Chapter: TOGETHER)」といった物語を描いてきた。

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(写真提供=BIGHIT MUSIC)TOMORROW X TOGETHER

専門家たちは、今作が「救い」と「連帯」のメッセージを通じて、これまでの成長物語をさらに深化させたと分析する。 チョ・ヘリム氏は「これまでの作品が関係のひび割れや迷いを描いたとすれば、今回はその関係を回復し、再びつながる物語」とし、「成長を越えた内省と再構築の旅路を描く、より複合的なナラティブへの拡張だ」と説明した。

ファン・ソンオプ氏も「これまでの章が混乱と迷いの旅を描いていたとすれば、『The Name Chapter』はそれらの経験を統合し、『救いを与える存在』へと昇華させている」とし、「個人の成長と集団の結束を内包した物語の頂点を示している」と評価した。

ビジュアルでも訴える“共鳴”のメッセージ

こうしたメッセージは、感覚的かつ立体的なビジュアルコンテンツによっても具体化された。アルバム発売前、ソウル・江南(カンナム)の真ん中には、まるで宇宙から不時着したかのような構造物が設置され、ファンのペンライトの光と連動することで、“連帯”というメッセージを視覚的に表現した。メンバーのソロ曲のミュージックビデオも、それぞれのジャンルに合わせた異なるコンセプトで制作され、楽曲への没入感をさらに高めた。

ファン・ソンオプ氏は「表面的なストーリーを超えて、アルバムを“体験する物語”へと革新した」とし、「ペンライトの光と構造物が連動する演出は、音楽が現実とファンタジーの境界を越える可能性を示した」と強調した。

キム・ドホン氏も「スケール感のあるビジュアルコンセプト、パフォーマンス、ミュージックビデオを通じてストーリーへの導入障壁を下げ、音楽への没入感を高めた」とし、「7年目の成長と進化を見せた今作は、将来K-POP史により深く刻まれることになるだろう」と展望した。

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