Netflixオリジナルシリーズ『トリガー』の主演俳優キム・ナムギルが、“自作銃殺人事件”について言及した。
7月29日午前、ソウル・小格洞(ソギョクドン)のカフェにて、『トリガー』に関するキム・ナムギルのインタビューが行われた。
『トリガー』は、出所不明の違法銃器が宅配で配送され、韓国で銃犯罪が相次ぐという異常事態の中、それぞれの事情を抱えた2人の男が銃を手に取る姿を描くアクションスリラーだ。銃器が違法とされる韓国社会において、“宅配で銃が届く”という設定が話題を呼んでいる。
キム・ナムギルは、かつて軍のスナイパーとして活躍し、現在は正義のために再び銃を手に取る警察官イ・ド役を演じている。彼は銃の危険性と必要性の両面を理解しつつ、人々に銃を手放させようと奔走するキャラクターだ。
『トリガー』のような重いテーマを扱う作品は、俳優にとっても宣伝活動が難しい部分があるという。特に、仁川では最近、60代の父親が自作銃で息子を殺害するという衝撃的な事件が発生し、社会に大きな波紋を広げた。
これに対してキム・ナムギルは、「そのような事件が起きるとは予想していなかった。作品とは切り離して見てもらえたら」とし、「ファンタジー要素を含んで作ったが、実際に似た事件が起きて驚いた。このような内容だからこそ慎重にならざるを得なかったし、時期的にも(運悪く)重なってしまった」と率直な心境を語った。
周囲の反応については、「作品を観た知人たちから“実際にこんなことが起こっていそう”という声をたくさんもらった。地上波ドラマとは違う新鮮さもあるようだが、伝えたかったメッセージはしっかり届いていると思う」と語っている。
また、銃に対する自身の考え方についても言及。「学生時代はまだ人格も身体も完成しておらず、感情の起伏も激しかった。あの頃に銃を持っていたら、誰かを撃っていたかもしれないと思うこともある」と振り返りつつ、「それは誰かに復讐したいというより、銃が持つ“権力”への憧れだった。抑圧された中で、逃げ道のように銃を想像していた」と打ち明けた。
現在では価値観が変わったとも語り、「作品を通じて意識が変わった。アメリカで銃が合法化された背景も、家畜や財産を守るためだった。『トリガー』でもイ・ドが銃を持つのは誰かを守るため。その意味でも、本作のエンディングはとても気に入っている」と話した。
Netflixシリーズ『トリガー』は、7月25日より全世界190カ国で配信中。
(記事提供=OSEN)
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