BLACKPINKが再び大きく飛躍した。
アーティストにとって名刺代わりともいえるミュージックビデオで、意味のある記録を残したのだ。驚くべきことに、BLACKPINKが今回選んだイメージは「グロテスク」だ。
7月11日に公開された新曲『JUMP』は、ハードスタイルジャンルの楽曲。西部劇を思わせるギターリフの上に、メンバーそれぞれの個性的なボーカルが重なり合うのが醍醐味だ。
エネルギーが爆発するような強烈なサビのビートは、聴く瞬間に一気に引き込まれるほどの強い中毒性を持っている。BLACKPINKと共に、抑圧的なシステムを打ち壊して一緒に飛び跳ねようというメッセージが歌詞に込められている。
ミュージックビデオでは、BLACKPINKのアイデンティティと『JUMP』のメッセージを、奇怪なイメージで表現している。非常に大胆で、AIを巧みに活用した演出が際立つ。
BLACKPINKの音楽を楽しむファンの口や耳から演奏シーンが飛び出したり、彼女たちの歌声に合わせてファン全員の耳からピンクの光線が放たれたり、BLACKPINKが空を飛びながらファンたちを楽しさで導く姿など、どれも奇異だ。
これは、従来の枠組みや不合理なシステムをねじ曲げ、破壊する過程を視覚的に表現したものと解釈される。未完成で不定形なイメージの中から新たな秩序を生み出すBLACKPINKを比喩的に示しているともいえる。
グロテスクさそのものが、慣習的な美しさから脱却しようとする意志を感じさせる。短い歌詞「ティオ(飛ぶ、跳ねる)」と、空を自由に飛び回るBLACKPINKの姿からは、不正な世界への抵抗の意志も感じられる。
ミュージックビデオを通してアイデンティティをさらに強めたBLACKPINKは、カムバックと同時にチャートのトップを席巻した。『JUMP』はグローバルYouTubeデイリー人気MVランキングで1位を獲得。公開からわずか一日で再生回数は4000万回を突破した。
BLACKPINK公式YouTubeチャンネルの登録者数は、全世界のアーティストの中で最多となる9760万人に達しており、「YouTubeクイーン」と呼ぶにふさわしい姿を見せている。
YGエンターテインメントは「韓国のみならず、アメリカ、イギリス、カナダなど主要ポップ市場を含め、世界各国でトップを獲得した結果」と説明した。
音源チャートでも反応は熱い。『JUMP』はiTunesの累計56地域のソングチャートで1位を席巻し、ワールドワイドチャートのトップに輝いた。中国最大の音楽配信サイトQQミュージックをはじめ、日本のAWAなど現地主要プラットフォームでも首位を獲得し、存在感を示している。
韓国国内でもMelonチャート5位、Genieチャート7位にランクイン。これは、世界的ヒット作となったNetflixのアニメ映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』の収録曲が猛威を振るうなかで成し遂げた成果だ。
まさに「世界で最も愛されるK-POPガールズグループ」と呼ぶにふさわしい姿だ。その勢いのまま、再び世界へ飛び出す。
BLACKPINKは全16都市・31公演にわたる「BLACKPINK WORLD TOUR <DEADLINE>」を展開している。
最近、韓国・高陽(コヤン)での初公演を成功裏に終えたBLACKPINKは、7月12日・13日のロサンゼルス公演を皮切りに、シカゴ、トロント、ニューヨーク、パリ、ミラノ、バルセロナ、ロンドン、高雄、バンコク、ジャカルタ、ブラカン、シンガポール、東京、香港など、世界各地のスタジアム級会場を彩り、ファンと交流する予定だ。
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