近年、作詞・作曲のスキルを兼ね備えた韓国アイドルたちが注目を集めている。
一部のアーティストは、作曲家としての才能を発揮し、著作権料だけで生計を立てられるほどの収益を上げているという。
韓国で発表された楽曲は、KOMCA(韓国音楽著作権協会)によって管理され、作詞・作曲・編曲を手がけた楽曲はすべて著作権登録される。登録曲が多ければ、収益も大きい可能性が高いだろう。
K-POPアイドルの“元祖・著作権長者”として、著作権の話題が出るたびに名前が挙がるのが、BIGBANGのG-DRAGONだ。
『BANG BANG BANG』や『FANTASTIC BABY』などのメガヒット曲をはじめ、ソロ曲まで多くの作詞・作曲を手掛けたG-DRAGON。特に“全盛期”とされる2017~2018年には、著作権料だけで10億ウォン(約1億円)以上を記録したとされ、その収益力は群を抜いている。
それでも、2024年末に発表されたKOMCAの著作権登録曲数ランキングで、G-DRAGONは178曲、7位にとどまっている。
同ランキングで1位に輝いたのは、VIXXの元メンバー、RAVIだ。彼はこれまでに238曲を作曲しており、その圧倒的な制作量が注目を浴びた。
続く2位は、BTSのリーダー・RM。登録曲数は230曲にのぼり、グループ活動のみならず、ソロやプロデュース分野でもその才能を発揮。兵役中の現在も、著作権料だけで安定した収益を得ていると考えられる。
同じくBTSのSUGAも10位にランクインしており、登録曲数は約170曲。IUやPSYへの楽曲提供も手がけており、その著作権収入は桁違いだと見られている。
3位には204曲を登録しているStray Kidsのバンチャンが続いた。
2018年のデビュー以来、チャンビン(175曲・9位)、ハン(167曲・11位)とともに、グループ内プロデュースチーム「3RACHA」として活動を続けており、若手ながらもその制作実績はベテラン勢に引けを取らない。 過去にバンチャンがバラエティ番組に出演した際、人気MCチョ・セホから「音源の著作権料がすごい財力家」と冗談交じりに紹介されるなど、安定した収入を得ていることがうかがえる場面もあった。
4位はDAY6のYoung Kで198曲を登録。5位にはSEVENTEENのウジが183曲で続いた。
4月15日に公開されたYouTubeチャンネル「TEO」のバラエティ番組『サロンドリップ2』では、SEVENTEENのホシが同じグループのウジの“著作権収入”について明かしている。ホシは「ウジはバラエティにも広告にも出ない。出る必要がないから」と、その圧倒的な収益性を象徴するエピソードを語った。
もっとも、登録曲数と著作権収入が必ずしも比例するとは限らない。
1位を誇るRAVIは過去のインタビューで、「古い曲の収益はほとんどない」と華やかな数字の裏にある現実を伝えた。それでも、作詞・作曲という“裏方の才能”でキャリアを切り拓く彼らの姿は、まさにK-POP界における新たな成功モデルといえるだろう。
“作る力”を武器に、K-POPの枠を超えた音楽的価値を生み出し続けるアーティストたち。次に“著作権長者”の称号を手にするのは、誰なのか。その動向に今後も注目が集まる。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
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