韓国で“ジブリ風”画像がブームのなか…カカオエンタが違法配信サイトを強制封鎖、その意味とは?

2025年04月07日 話題

OpenAIの生成型AI「ChatGPT」が画像生成機能を追加したことで、爆発的な人気を集めている。

【写真】“ジブリ風”のAI画像ブームに便乗した韓国芸能人は?

いわゆる“ジブリ風”の画像が大きなブームとなり、世界中に広がっている。

OpenAIのブラッド・ライトキャップ最高執行責任者(COO)は最近、自身のSNSで「1億3000万人が7億件以上の画像を生成した」と述べ、その反響の大きさに驚きを示した。

ユン・ジョンシン
(写真=ユン・ジョンシンSNS)

3月26日に画像生成機能がリリースされてから、わずか1週間で達成した成果である。その影響により、ChatGPTの週刊ユーザー数は昨年末より約1億5000万人増加し、有料購読者数も約450万人増えたとされている。

SNSだけでなく、カカオトークのプロフィール写真にも“ジブリ風”があふれている。韓国の著名人やインフルエンサーもためらうことなくこのブームに乗っている。

著作権問題が取り沙汰されているが、OpenAI側は「存命中の作家のスタイルで画像を生成するリクエストには、拒否するシステムが搭載されている。ジブリ風は個人ではなく、スタジオ全体の作風を参考にしているため可能だ」とAP通信を通じて説明した。

スタジオジブリは今のところ公式な立場を表明していないが、ジブリ風の元祖でありスタジオ創設者でもある宮崎駿監督は、AIアニメーション映像について「生命そのものに対する侮辱だ。自分の作品に使いたいとは決して思わない」と公に述べている。

「個人の領域は侵害できないが、企業全体の作風を真似るのは可能だ」というOpenAIの論理にも、いずれ何らかの規制が加えられる見通しだ。

チョン・ヒョンム
(写真=チョン・ヒョンムSNS)

興味深いのは、カカオトークのプロフィール写真が“ジブリ風”で埋め尽くされていたタイミングで、カカオエンターテインメントが自社コンテンツを違法に流通させていたサイトを閉鎖することに成功したという点だ。

カカオエンターテインメントが運営する違法流通対応チーム「Peacock」は4月7日、2024年第1四半期だけで、グローバルな大型違法ウェブトゥーン・Web小説配信サイトを4つも閉鎖したと明らかにした。

閉鎖されたサイトはいずれも多くの会員を抱える大型サイトで、なかでも月間訪問者数1800万件を誇る「MANGAKU」は、2008年から17年間にわたり、少なくとも数百本の韓国ウェブトゥーンを違法に流通させていたことが判明した。Peacockは自社の技術で「MANGAKU」の運営者の身元を特定し、直接警告を送って違法配信の歴史に終止符を打った。

「マンガク」
(写真=カカオエンターテイメント)「MANGAKU」

月間訪問者数120万人の英語圏大手ウェブトゥーンサイト「R」や、ブラジルの「ノルテ・ロス・スキャン」も同様に警告を受け、自主的に閉鎖した。

ブログ形式で運営されていた「Bluebells in Bloom」は、カカオエンタがWordPressに通報し、著作権保護を要請して削除された。著作権のあるウェブトゥーンやWeb小説を違法に流通させることは、国籍を問わず犯罪行為であることが示された形だ。

ChatGPTの無制限な「オンライン学習による模倣」も、いずれはカカオエンターテインメンの「Peacock」のような監視網に引っかかることになるだろう。

AI技術が進化するほど、コンピュータと人間の著作権をめぐる争いはますます激化するに違いない。

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