アイドルたちに一度は浮上する“不仲説”。暴露や告発によって、公にされる場合もあるが、言及されないことがほとんどだ。
最近、不仲説が話題になったガールズグループといえば、T-ARAだ。
4月6日、ソウル新羅ホテルでT-ARA出身のヒョミンの結婚式が開かれた。T-ARAのメンバーとしてともに活動したジヨン、ウンジョン、キュリ、ボラムが出席し、挙式に華を添えた。
メンバーのソヨンは出席できなかったが、自身のインスタグラムを通じて「すべてが重なってしまい、ヒョミンの結婚式に行けなくなった」と先に伝えており、グループの友情が続いている印象を残した。
T-ARAメンバーの結婚式の出席が注目されるのは、彼女たちにたびたび不仲説が浮上したからだ。
そもそも2009年7月に6人組ガールズグループとして結成されたT-ARAは、2010年7月にファヨンが加入したが、短期間で脱退することに。
ファヨンは脱退から12年が経った2024年11月、自身のSNSを通じて「T-ARAメンバーは私に暴行を加えるとともに、日常的に数多くの暴言を浴びせてきた。持ちこたえた理由は、もっと頑張れば良くなると思ったからだ」と投稿し、いじめがあったことを主張している。
グループ内でのいじめを明言したわけではないが、状況的に確実視されているガールズグループもある。2009年10月、チョン・ヒョソン、ソン・ジウン、チョン・ハナ、ハン・ソナの4人組でデビューしたガールズグループSecretだ。
『愛はムーブ』『Madonna』『Starlight Moonlight』といったヒット曲で人気を博したが、2016年9月に、ハン・ソナが専属契約期間が残っている状態でグループを脱退し、波紋を呼んだ。
その後、ハン・ソナは契約満了となる10月に所属事務所からも退所し、Secretは3人組で活動することとなった。
ハン・ソナは当時、脱退の理由を「演技に集中したい」としており、他のメンバーや所属事務所との不仲はなかったと伝えていたが、活動の過程で、ハン・ソナと他3人の葛藤を感じさせる発言や態度が取り上げられ、不仲説の信憑性が高まった。
2023年10月のSecretデビュー14周年記念写真、2024年2月に行われたチョン・ハナの誕生日記念写真、同年10月に行われたソン・ジウンの結婚式など、すべての場にハン・ソナは不在で、3人だけが集まっている。
4人の誰も言及していないものの、不仲説がほぼ確実視されている。
不仲説が取り沙汰されるのは、女性アイドルに限ったことではない。
2019年7月に5人組ボーイズグループとしてデビューしたCIXは、メンバー内の格差から不仲説が浮上。2017年、Mnetのオーディション番組『PRODUCE 101』シーズン2を通じて誕生したWanna Oneのメンバーとして活躍したペ・ジニョンがその主人公だ。
もともとデビューしていたこともあり知名度も高く、5人の中でもとりわけソロ活動も多かった。そんななか、2023年2月にオンラインコミュニティで、ファンミーティングの映像が拡散された。
映像では、ペ・ジニョンが話し始めると、ファンたちは他のメンバーの名前を叫びはじめ、結局ペ・ジニョンは最後まで話せず、複雑な表情を浮かべていた。それだけでなく、その様子を見て笑うメンバーの姿も映されていた。
メンバーたちからの言及もなく、ペ・ジニョンは2024年8月に当時所属したC9エンターテインメントが専属契約終了を発表し、CIXからも脱退した。
表向きには華やかに見えるアイドルの世界。しかしその裏側には、時に言葉にされない葛藤や関係の亀裂が存在している。ファンの前では笑顔を見せ続ける彼ら・彼女らの“沈黙”こそが、不仲説の真実を物語っているのかもしれない。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
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