兵役法違反の疑いが持たれているWINNERのソン・ミノについて、「現役として再び入隊すべきではないか」という一部の声が上がっている。
警察は、すでにソン・ミノに対する3回目の事情聴取を終えている。彼は2023年3月から社会服務要員(軍隊での兵役が難しいと判断され、その代わりとして公的機関で勤務すること)として兵役義務を果たしていたが、勤務時間中に持ち場を離れたり、長期間にわたり勤務を怠っていたという疑いが持たれている。本人もこうした事実を大筋で認めているという。
こうしたなか、ネット上では「兵役を誠実に果たすために現役として再入隊すべきだ」といった意見が多数見られる。だが、実際には兵役法に「再入隊」を強制する規定はない。
韓国の兵役法では、社会服務要員の勤務逸脱に対しては、主に2つの処分方法が定められている。
一つは服務期間の延長だ。
兵役法第33条によると、正当な理由なく勤務を離脱した場合、その日数の5倍に相当する日数を追加しなければならない。例えば、無断欠勤が3日なら15日分が延長される。また、規定違反に対して「警告」処分が下された場合、1回につき5日が加算される。
そして、もう一つは刑事処罰。合計で8日以上勤務を怠った場合には、3年以下の懲役刑に処される可能性がある。
つまり、現行の兵役制度では「現役として再入隊させる」という処分は想定されていないのだ。兵役法第32条にも、「社会服務要員が勤務から離脱した場合、別の勤務機関を割り当てる」と定められている。
実際、過去に勤務態度などが問題視された社会服務要員においても、「現役として再入隊した」事例は存在しない。
兵務庁の関係者も「服務中に問題があったからといって、現役として再度入隊させるという法的根拠はない」と明言している。
世間では現在、大ヒット曲『江南スタイル』で知られる歌手PSYの兵役問題と重ねて議論されているが、両者はまったく異なるケースである。PSYは2001年に現役判定を受け、情報処理技能士の資格をもとに2003年に産業技能要員(IT企業などで勤務する特例兵)として勤務を開始した。
しかし、勤務実態に問題があったため、その特例資格が取り消され、結果として兵役処分そのものが無効となり、2007年に通常の現役として再入隊・服務することになった。
つまり、PSYの場合は「服務中の問題で現役に変更された」わけではなく、「特例そのものが無効となり、初期の判定(現役)に戻された」ケースである。ソン・ミノとはまったく異なる経緯なのだ。
現在、ソン・ミノは警察による調査段階にあり、兵務庁とともに勤務離脱の正当性や期間などを確認している。もし違法と認定されれば、服務延長や刑事処分の対象になる可能性があり、所属機関の変更などの行政措置も並行して行われる見通しだ。
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