ホン・サンス監督(63)と女優キム・ミニ(42)の「不倫カップル」にトロフィーを与えた映画『スユチョン』(原題)は、韓国ファンの心もつかむことができるだろうか。
第77回ロカルノ国際映画祭でキム・ミニが最優秀演技賞を受賞したホン・サンス監督の新作『スユチョン』が、9月18日に韓国で公開される。
この作品は『ソニはご機嫌ななめ』(2013、監督賞受賞)、『正しい日 間違えた日』(2015、金豹賞、最優秀演技賞チョン・ジェヨン)、『川沿いのホテル』(2018、最優秀演技賞キ・ジュボン)に続き、4番目にロカルノ映画祭に公式招請されたホン・サンス監督の作品だ。
『スユチョン』は、寸劇祭が開催される女子大で起こるスキャンダルを描いた作品。女子大講師のチョン・イム(演者キム・ミニ)がブラックリストに載った俳優兼演出家の叔父(演者クォン・ヘヒョ)に、大学で演劇を演出してほしいと頼み、話が展開される。寸劇を行う学生たちの間にスキャンダラスな事件が発生し、チョン・イムと叔父はその事件に巻き込まれていく。
キム・ミニは、ホン・サンス監督の『夜の浜辺でひとり』(2017年)でベルリン映画祭・最優秀演技賞を受賞したことに続き、『スユチョン』を通じて8月17日、ロカルノ国際映画祭のトロフィーを持ち上げた。1946年に始まったロカルノ映画祭は、スイス北東部のロカルノで毎年8月に開かれる国際映画祭で、世界6大映画祭に数えられる。
当時、受賞者として自分の名前が呼ばれると、キム・ミニはホン・サンス監督の手をぎゅっと握った後、表彰台に上がった。ホン・サンス監督は、そんなキム・ミニを眺めながら明るく微笑んだ。
舞台に上がったキム・ミニは「長く撮りたかったが、5日間でとても短かった。その短い時間がとても幸せで、一緒に作業してくださったクォン・ヘヒョさん、チョ・ユンヒさん、とても楽しかった。感謝する。一緒にこの賞を分かち合いたい」と感想を述べた。
続いて「映画を見て温かい言葉をかけてくださった観客の皆さん、本当に感謝申し上げる」とし、「このように美しい映画を作ってくださったホン・サンス監督。私はあなたの映画をとても愛している。一緒に作業させてくれて、とても感謝している」と愛情を示した。
席に戻ってからは照れくさそうにホン・サンス監督の手を握り、頭を寄せるなどして愛嬌を振りまいた。
ロカルノ映画祭の審査委員団は「繊細さと忍耐、節制のための大胆さが必要だ。ホン・サンス監督の深い感動的な映画『スユチョン』で、この女優はこのすべてとそれ以上の多くのことを成し遂げ、審査委員団全員を驚嘆させた。私たちはうれしい気持ちで最優秀演技賞をキム・ミニさんに授与する」と評価した。
キム・ミニとホン・サンス監督は、2016年に熱愛説が浮上して不倫疑惑で議論を巻き起こした。ホン・サンス監督に家庭があるにもかかわらず、2015年に公開された『正しい日 間違えた日』を通じて呼吸を合わせた後、2人が恋人関係に発展したということだった。
彼らは翌年、公に「お互いを愛している」と不倫している事実を認め、9年もの間、「不倫カップル」として過ごしている。
ホン・サンス監督は2016年11月、ソウル家庭裁判所に1985年に結婚した妻と離婚するとして離婚調停を申し入れたが、離婚を望まないという立場の妻によって決裂。その後、2016年12月に離婚訴訟を提起したが、裁判所が棄却した。そのため妻とは未だに離婚が成立していない状態だ。
キム・ミニは22歳年上のホン・サンス監督と不倫関係であるため、彼の作品以外には出演していない。ホン・サンス監督とキム・ミニが協業した映画は、『スユチョン』を含めて計15編だ。ホン・サンス監督の作品だけで演技を展開しているため、多くの海外映画祭でトロフィーを手にしているが、韓国ファンの大衆的な人気は底を打っている。
そんななかで『スユチョン』が9月15日に韓国で封切りされることが決まった。ホン・サンス監督とキム・ミニのカップルが不倫という色眼鏡を乗り越え、作品として韓国映画ファンに選ばれるかが注目される。
(記事提供=OSEN)
■【写真】ホン・サンス監督と“不倫状態”にある女優キム・ミニ、「他の」作品で見られる日は来るのか
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