多くの犠牲者が出たソウル梨泰院(イテウォン)雑踏事故から丸1年が過ぎ、亡くなった俳優イ・ジハンさんの母親の手紙が注目を集めている。
イ・ジハンさんの母親は10月29日、イ・ジハンさんのインスタグラムに長文の手紙を公開した。
彼女は「梨泰院の道の上で息が詰まる苦痛が、どれほど恐ろしく苦痛だっただろうか。10月末の冷たい道路の上にぽつんと投げられ、救助を待っていたあなたが、またどれほど背中が冷えるほど寒かったかを想像すると、母もその苦痛で死にたい」と述べた。
続けて「片手で首を絞め、鼻をふさいでもみたりしたが、数秒で自分の手を卑怯に離し、枕で顔を覆って息が止まるその瞬間まで我慢してみたが、ついに顔を上げてしまった」と書いた。
母親は「本当にごめんね、ジハン、お母さんは罪人だよ」とし、「あなたを助けにお母さんとお父さんが梨泰院に駆けつけるべきだったのに…。その日、お母さんだけでも走っていたら、あなたがその冷たい道の上で救助も受けられず、天国に行ってしまったことはなかっただろうという罪悪感に、毎日を到底耐えられない」と伝えた。
そして「お母さんは今日も誓う。あなたの死が無駄にならないように、私にできるすべてのことを探してみようと思う。ジハン、お母さんはあなたを愛しすぎた。お母さんは目を閉じるその瞬間まで、君を愛してるとつぶやきながら目を閉じようとする。もう少し後で会おう」と付け加えた。
1998年8月3日生まれのイ・ジハンさんは、2017年に韓国で放送されたMnet『PRODUCE 101』シーズン2に出演して顔を知らせた。その後、ウェブドラマ『今日もナムヒョンな一日』に出演するなど、俳優として活動した。
しかしドラマ『コクドゥの季節』の撮影に臨んでいた2022年10月29日、ソウルの繁華街・梨泰院で発生した大規模な雑踏事故でこの世を去った。享年24歳だった。
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