ガールズグループ(G)I-DLE出身のソ・スジンと歌手のファン・ヨンウンが復帰を知らせ、韓国芸能界を騒がせている。
依然として議論があるにもかかわらず、“選択的な謝罪”や早期の復帰などを強行する歩みが批判を集めている。
10月16日、K-POP界によると、ソ・スジンは最近、新生企画会社BRDコミュニケーションズと専属契約を締結し、復帰に向けて準備している。10月末にアルバムをリリースし、ソロとして活動するという。
予定通り進めば、ソ・スジンは2021年の(G)I-DLE脱退後、2年8カ月ぶりにK-POP界に復帰することになる。
しかしソ・スジンの復帰に向けた反応は冷たい。(G)I-DLE脱退当時に浮上した学生時代の校内暴力疑惑が依然として解決を見せていないからだ。
韓国芸能人たちの過去の校内暴力疑惑が相次いでイシューとなった2021年、ソ・スジンも中学校時代に校内暴力加害者だったという疑惑に包まれた。彼女は「事実無根」を主張し、暴露者や悪質コメント作成者などを名誉毀損で告訴した。
だが、ソ・スジンの疑惑の暴露者は警察の捜査を受けた結果、最終的に「嫌疑なし」という結論が出た。
さらにソ・スジンと同級生だった女優のソ・シネが、ソ・スジンから言葉による暴力を受けたと主張。「2年間、通学路、休憩時間、廊下、給食室、毎日のようにどこでも一味と一緒に不快な悪口とクスクス笑い、“別に可愛くもないのにどうやって芸能人をやっていくのか”、“どうせ旬が過ぎた芸能人”、“だからいじめられるのだ”、“先生たちは一体何が良くて特別扱いするのかわからない”など、根も葉もない非難と人身攻撃を続けた」と明らかにした。
その後、ソ・スジン側の法律代理人は、中学校時代にソ・スジンが金品の恐喝などの校内暴力を行ったことはなく、校内暴力によるいかなる措置や処分も受けたことがないことを表明。しかし大衆は、ソ・シネが明らかにした言葉による暴力の有無について、ソ・スジンが記憶にないという生ぬるい“選択的な謝罪”で対応した点を批判した。
歌手ファン・ヨンウンは今年2月に放送中だったオーディション番組『燃えるトロットマン』の終盤に、過去の疑惑が浮上して大きな議論となった。
傷害の前科からデート暴力疑惑、学生時代の校内暴力疑惑など、あらゆる疑惑が相次いで提起された。しかし『燃えるトロットマン』の優勝候補だったファン・ヨンウンは、決勝戦1次戦まで登場し、激しい批判の世論にぶつかって最後の放送で姿を消した。
それから1年も経っていない去る9月、ファン・ヨンウン側は来る10月28日に初ミニアルバム『秋、懐かしさ』(原題)をリリースすると発表した。アルバムの準備期間を考えると、事実上自粛はなく、復帰の準備に時間を投資しただけであるため非難が殺到した。
それにもかかわらず、ファン・ヨンウン側は、公式ファンカフェを通じて寄付共同購入まで進め、カムバック作業に拍車をかけた。数々の疑惑のなかでも忠誠心の高いファンだけに集中し、その他の視線は一切無視するやり方だった。
ソ・スジンとファン・ヨンウンの議論と復帰への過程は、違うようで似ている。批判を浴びる疑惑の核心については無視したまま、自分が望む部分に対してだけ選択的に謝罪したり否認したりし、一部の釈明を自ら免罪符にしている共通点がある。
ソ・スジンは校内暴力暴露者が「嫌疑なし」と判断された点と、ソ・シネが訴えた言葉の暴力について納得できる説明をしていない。ファン・ヨンウンは釈明どころか、忠誠心の高いファンだけを相手に活動するというラインを引いている様子だ。いずれも“ディスコミュニケーション”そのものだ。
よく芸能人に対して、彼らは「公人」ではないので過度な批判は控えるべきという意見が出る。本来的な意味で、公的業務と関連した政治行為をする人だけを「公人」と呼ぶのであれば、たしかに芸能人は該当しない。
しかし社会的な有名人を指す「public figure」もまた「公人」である。政治行為ではなくても、大衆の関心と愛情を受けて社会に影響を与える対象ならば、芸能人もある程度「公人」といえる。彼らに道徳性を要求することは、決して行き過ぎた行為ではないだろう。
もちろん各界には過去に犯罪の経歴があるにもかかわらず、社会活動を続ける個人が存在する。芸能界にも過去の飲酒運転、麻薬、暴力などの犯罪履歴があっても活動しているスターが少なくない。しかし彼らも批判を甘受して活動したり、レッテルを貼られたりすることを覚悟している。
ソ・スジンとファン・ヨンウンにも同じ覚悟が必要だ。何事もなかったかのように忠誠心の高いファンの愛だけを受け取るわけにはいかない。少なくても芸能人として生きていくのであれば、過去の過ちへの批判には耐えなければならないのではないか。
(記事提供=OSEN)
■「今もトラウマ」(G)I-DLE・スジンから“いじめ”受けたソ・シネが立場表明
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