アメリカでポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』(以下、パラサイト)の快進撃が続いている。
10月11日に北米で公開された本作は、先週末時点で1127万8976ドル(約13億円)の興行収入を上げ、北米で公開された外国語映画の中で最高記録を更新した。上映館も461カ所から603カ所に増え、地道に集客を続けている。
カンヌ最高賞に輝くポン・ジュノ監督『パラサイト』、何が評価されたか
SNS上で話題になっているのは、劇中に登場する通称「ジェシカ・ソング」だ。
物語の序盤、キジョン(演者パク・ソダム)が面接を受ける直前に偽りの履歴を覚えるために「ジェシカ、一人っ子、イリノイ、シカゴ~」と歌ったもの。
たった10秒ほどのこの歌は韓国でも観客の笑いを誘ったが、北米でも「ジェシカ・ジングル(Jingle)」と呼ばれ、話題を集めている。
現地のネット民たちは「この歌が頭から離れない」「生まれてくる娘の名前をジェシカにしてしまいそう」「アカデミー賞の主題歌賞を受賞するべき」との声を寄せ、曲に合わせたダンス動画を上げたり、RIMIXバージョンを作ったりする熱狂的な反応を見せている。
パク・ソダムはこのような反響を受け、『パラサイト』の北米配給会社NEONの公式SNSを通じて、直接歌を披露する動画を公開した。また、「ジェシカ・ジングル」の音源も制作され、無料ダウンロードを開始している。
話題を追い風に、『パラサイト』のアカデミー賞を予想する声も多く上がっている。
アメリカのエンタメ雑誌『VARIETY』は11月11日(現地時間)、第29回アカデミー賞の候補を予想する記事で『パラサイト』が最優秀作品賞、監督賞、脚本賞を受賞する可能性が高いと報じた。他の現地メディアも『パラサイト』に対する絶賛とアカデミー賞の受賞可能性を高く評価している。
今年5月に開催された「第72回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門で韓国映画史上初のパルムドールを受賞した『パラサイト』。はたしてアカデミー賞でも世界を驚かせるか、関心が集まっている。
今年9月、韓国映画振興委員会はアカデミー賞の国際長編映画賞(旧外国語映画賞)に『パラサイト』を韓国代表出品作に選定した。「第92回アカデミー賞」の最終ノミネートは2020年1月に発表、授賞式は2月9日に開催される。
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