「執行猶予では軽すぎる」700回分の麻薬を所持した“前科持ち”韓国タレント、判決は覆るだろうか

2023年04月06日 話題

麻薬の前科があるにもかかわらず、何度も麻薬を投薬した作曲家兼タレントのドン・スパイク(46、本名キム・ミンス)が1審で軽い判決を受けて批判を浴びているなか、控訴審で結果が覆されるかに関心が集中している。

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ソウル高裁・刑事3部(部長判事イ・チャンヒョン、イ・ジェチャン、ナム・ギジョン)は4月6日、特定犯罪加重処罰などに関する法律違反などの疑いをかけられているドン・スパイクの控訴審の初公判期日を開いた。

同日、ドン・スパイクは黒いスーツを着用し、帽子とマスクで顔を隠したまま法廷に出頭した。殺到した取材陣の質問には、沈黙で応じた。

検察「執行猶予は軽すぎる」

控訴審で検察は、懲役刑に執行猶予を宣告した1審判決は軽すぎて不当と主張した。

(写真提供=OSEN)ドン・スパイク

検察は、ドン・スパイクと同じ疑惑で宣告を受けた共犯者の判決文を追加証拠資料として提出し、「ドン・スパイクが1審で反省する態度を示して共犯より減刑された」と指摘した。そして、大衆に及ぼす影響力が大きい芸能人である点などを考慮すると、執行猶予は軽い量刑だと繰り返して強調した。

さらに検察は、「被告人が拘束された後、拘置所で自身に対する訴訟が提起されることを憂慮して不動産を虚偽仮登記し、著作権を譲渡したことが明らかになった」とし、「隠匿した財産で事業をしようとするなど心から反省するとは言い難い」と主張した。

ドン・スパイクは2022年末から9回にわたって約4500万ウォン(約450万円)相当のヒロポンを購入し、共同投薬5回を含め計14回投薬した疑いで逮捕された。また、7回にわたってヒロポンやエクスタシーを渡し、約20gのヒロポンを所持した疑いも持たれている。

通常、1回の投薬量が0.03gであることを考慮すれば、約700回分に当たる相当な量だ。

過去に同種の前科が3回もあったという事実も明らかになった。ドン・スパイクは2010年にも大麻関連の犯罪で罰金500万ウォン(約50万円)を宣告され、同年10月には別件の麻薬疑惑で懲役1年、執行猶予2年を宣告されるなど、同種の前科が3件もある。

今年1月に開かれた1審でドン・スパイクは、懲役3年、執行猶予5年を宣告された。また保護観察とリハビリ治療、社会奉仕120時間、薬物治療講義80時間受講、追徴金約3985万ウォン(約398万円)などの命令を下された。

(写真提供=OSEN)ドン・スパイク

1審で裁判所は「買収したヒロポンなどの量が100gに達する」とし、「さらに数人を呼び込んで一緒に投薬したりするなど犯行手法が良くない」と判断した。ただし「捜査に積極的に協力して犯行を反省しており、再犯を抑制する社会的なつながりが形成されているものと見られる」と量刑の理由を明らかにした。

ドン・スパイク側は捜査に積極的に協力し、健康が悪化した点、運営していた事業が厳しくなった点などについて言及し、善処を訴えた。最終陳述でドン・スパイクは「二度とやらない」と反省した。しかし検察は「ヒロポンの量が相当で、犯行回数も多く、重い刑の宣告が必要だ」として控訴した。

辛うじて実刑を免れたものの、ドン・スパイクをめぐる議論は続いている。麻薬が芸能界だけでなく社会的な問題として台頭している昨今、同種の犯罪前歴があり、扱ったヒロポンの量が相当であるにもかかわらず、執行猶予の処罰に終わって非難が続いているのだ。

最近、ドン・スパイクだけでなく、4種の麻薬投薬の疑惑で衝撃を与えた俳優ユ・アインなど、麻薬事件がいつにも増して注目を集めている。そんななかで同種の前科を持つドン・スパイクに対する軽い処罰は、警戒心を失わせるとの指摘まで受けた。

裁判所は控訴審で新たに提出された証拠を調べるため、来る5月18日に第2回公判を開き、弁論を終結することにした。第2回公判では、ドン・スパイクに対する被告人尋問も進行される予定であり、彼がどんな話をするかにも関心が集まる。

なお1996年にデビューしたドン・スパイクは、MBCの人気音楽バラエティ『私は歌手だ』などで広く知られるようになり、多数のバラエティ番組に出演してきた。最近では飲食事業などで話題となり、2022年6月には6歳年下の一般女性と結婚し、多くの祝福を受けた。

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