BTS(防弾少年団)など人気アーティストが所属する韓国芸能No.1事務所のHYBEが、業界2位のSMエンターテインメントと韓国インターネット大手カカオの事業協力契約書および関連契約に対する立場を明らかにした。
HYBEは2月24日、報道資料を通じてSMとカカオが締結した事業協力契約に対する問題点を指摘した。
HYBEは「SMとカカオ間で締結された転換社債買収契約は株主利益を毀損する」とし、「カカオ/カカオエンターテインメントは、SMの株価が下がる度に優先権を活用して第三者割当有償増資をしながら持続的に(株の)持分を増やすことができるので、一般株主にとっての不平等なシナリオを防ぐことができなくなる。こうなる場合、カカオ/カカオエンターテインメントを除く残りの株主に、持続して持株の価値の希釈が発生する可能性がある」と明らかにした。
続けて「本契約により、今後、SMに役立つ新しい戦略的投資家を受けにくくなり、事実上カカオ/カカオエンターテインメントはSMの経営権を簡単に確保できる基盤を用意することになる。株主の権益保護のために、当社はこのような条項の適法性の有無を確認したあと、必要な措置を進行する予定」と付け加えている。
また「事業協力契約書の主要内容は、SMが主張する“カカオとの水平的協力関係”とは見難い」とし、「SMが渡す重要な事業的権利に比べ、SMが受け取る事業内容は途方もなく少なく見える」と指摘。
そして「エンターテインメント産業において、アルバム/音源は会社およびアーティストの主な収益源であり、アーティストの地位によって流通手数料の交渉力が変わる。従って、エンターテインメント会社はアーティストの価値を最大限に評価するために最善を尽くして交渉しなければならない義務がある。SMは本契約を通じて、このような重要な事業権利を期間制限なしに独占権限を付与し、カカオエンターテインメントに権限を譲渡した」とし、「カカオエンターテインメントの役員が、グローバル音源流通権を含むSMの主要事業の意思決定を直接統制する構造を作ることにより、SMとアーティストの利害関係を追求しにくい利害衝突問題が発生することになり、被害はそのままSMアーティストおよび株主に回るものと予想される」と伝えた。
最後にHYBEは「本契約がSMの株主価値を毀損し、SMアーティストの権利を制約し、SM構成員の方々の未来を有限にする契約だと見ている。従って、SMの現経営陣は本契約と関連した細部的な意思決定を全て中断して下さることを要求する」とし、「本契約が含んでいる法的な問題に対する検討が進行中である。その結果によって、必要な民事・刑事上のすべての法的措置を取る」と伝えた。
HYBEの立場文全文は以下の通り。
◇
23日に報道されたSMエンターテインメント(以下SM)-カカオの事業協力契約書および関連契約(以下「本契約」という)に対する当社の立場を申し上げます。
1.SMとカカオとの間で締結された転換社債の買収契約は株主の利益を損ないます。
本契約締結時に別途締結された転換社債買収契約書には、SMが新株あるいは株式連係証券をカカオ/カカオエンターテインメント(以下カカオエンタ)に優先的に付与するという内容が含まれています。
この条項通りならば、カカオ/カカオエンタはSMの株価が下がる度に優先権を活用し、第三者割当有償増資をしながら持続的に持分を増やすことができるので、一般株主にとって不平等なシナリオを防ぐことができなくなります。こうなる場合、カカオ/カカオエンタを除いた残りの株主に、持続的に持分価値の希釈が発生する可能性があります。
また本契約により、今後、SMに役立つ新しい戦略的投資家を受け入れにくくなり、事実上カカオ/カカオエンタはSMの経営権を簡単に確保できる基盤を用意することになります。株主の権益保護のため、当社はこのような条項が適法かどうかを確認したあと、必要な措置を進める予定です。
2.事業協力契約書の主要内容は、SMが主張する「カカオとの水平的協力関係」とは見難いです。
①カカオエンタは、SMの国内外アルバム/音源流通に対する期間制限のない排他的権利を持つことになります。カカオエンタの役員が事実上、流通組織を総括することで利害相反構造が作られ、アーティストたちの交渉力を制約することになるでしょう。
②カカオエンタが事実上、北米地域でSMアーティストのマネジメントを管理することになります。
③カカオエンタで公演/ファンミーティングのチケット流通を総括することも、アーティストの交渉力を制限することになるでしょう。
このようにSMが渡す重要な事業的権利に比べて、SMが受け取る事業内容は途方もなく少なく見えます。
①SMの子会社であるSM Life Designで、カカオエンターテインメント傘下のアーティストのアルバムを生産することになります。
②カカオエンターテインメント傘下のアーティストたちは、SM Life Designが建設中のミュージックビデオ撮影場を活用することになります。
3.事業協力契約書上の問題に対する本質的な理解が必要です。
エンターテインメント業界では、レコード/音源は会社およびアーティストの主な収益源であり、アーティストの地位によって流通手数料の交渉力が異なります。従って、エンターテインメント会社はアーティストの価値を最大限に評価するために最善を尽くして交渉する義務があります。SMは本契約を通じて、このような重要な事業権利を期間制限なしに独占的権限を付与し、カカオエンタに権限を渡しました。
またカカオエンタの役員が、グローバル音源流通権を含むSM主要事業の意思決定を直接統制する構造を作ることで、SMとアーティストの利害関係を追求しにくい利害衝突問題が発生することになり、被害はそのままSMアーティストおよび株主に回るものと予想されます。
本契約を通じて、SMアーティストたちの北/南米活動が今後、カカオエンターテインメント主導で再編されることが自明になりました。北/南米市場は、SMがカカオエンターテインメントよりすべての面で優位に立ってきたという点を考慮すれば、適正な意思決定なのか疑問です。
4.SMの現経営陣に促します。
当社は本契約がSMの株主価値を毀損し、SMアーティストの権利を制約し、SMメンバーの方々の未来を有限にする契約だと見ています。従って、SMの現在の経営陣は本契約に関する詳細な意思決定をすべて中断することを要求します。
5.HYBEは本契約の適法性を検討したあと、必要なすべての措置を取ります。
本契約が含んでいる法的な問題に対する検討が進行中です。その結果に基づき、必要な民事・刑事上のすべての法的措置を取ることを明らかにします。
当社は今回の事業契約書の内容に接し、驚きと心配が交差しました。
しかし、大株主の持株買収過程でSMの支配構造を改善したように、構成員および株主権益保護に最優先価値を置き、アーティストの権利を制約する不合理な部分を一つずつ解決していく予定です。
K-POPを大切にしてくださるファンの皆様、SMメンバーの皆様および株主の皆様の多くの声援をお願いします。
ありがとうございます。
■「大麻合法化にカジノ」SMエンタ代表が創業者の急な“植樹”のウラを衝撃暴露
前へ
次へ