ビールなど身近な商品を対象に7月から始まった日本不買運動は、日本旅行ボイコットなどへと拡大し、現在は「文化コンテンツ業界も敏感に受け止めている」(メディアキャッスル)という。その余波を『天気の子』が受けないとも限らないため、配給会社も慎重な判断を下したというわけだ。
実際に“日本不買運動”の影響からか、日本映画は現在、韓国で興行的に不調に終わったり、公開を延期したりしている。
韓国でも知名度の高いコナンの映画『名探偵コナン:紺青の拳』(7月24日公開)も、20万人の観客動員数とふるわなかった。また『ドラえもん のび太の月面探査記』は、公開が延期された。
そのため『天気の子』の公開についても、さまざまな意見が出ている。
ネット上には「観る人は観るし、観たくない人は観なければいい」「観るかどうかは客が決めること」「親日売国オタクだけが観るだろう」「もうちょっと考えるべき」と、賛否両論だった。
いずれにしても『天気の子』が『君の名は。』に続いて韓国で成功するかどうかは、10月30日の公開後に判明するだろう。
「私たちはただ、新海誠監督の新しい世界が描かれた映画『天気の子』が青春を労わり、観客に忘れられない感動を届けたいという制作者本来の心が伝わればと願っている」
そんな配給会社の願いが届けばと思うが、はたして。