韓国で女性アーティスト史上、初めて蚕室（チャムシル）総合運動場主競技場でコンサートを行う歌手IU（イ・ジウン）のコンサートを控え、“不正チケット”への対処に関するファンの関心が高い。
IUは来る9月17日、18日に蚕室総合運動場オリンピック主競技場でコンサート「The Golden Hour：オレンジ太陽の下」を開催する。チケットは発売5分で10万席があっという間に売り切れるほど激しい競争が繰り広げられた。それだけに、高い金額をつけた「プレミアムチケット」が多数登場すると見られる。
実際に、すでに各種SNSやサイトを通じて高価格で譲渡するという文章が散見される。
先立ってIU側は8月6日、公式SNSを通じて「公式販売先（Melonチケット）以外の経路で購入・取得したチケットのなかから、不正な方法で前売りしたり、プレミアムチケット取引サイトや個人SNSなどで売買されたりしたチケットは、すべて不正チケット取引とみなして厳しく対処する」と明らかにした。
続いて「不正チケット取引が確認された場合、チケットの情報を確認した後、その座席に対する前売りを取り消し、前売り者に対する法的措置を取る予定」とし、「また該当前売り者が“ユエナ5期”ファンクラブ会員と確認された場合、すぐにファンクラブ会員名簿から除外し、当社が主催するすべてのIUの有料公演、および有料ファンクラブ運営時にもブラックリストとして永久に管理し、除名処理する」と断固たる立場を知らせた。
それに対してファンらは、「IUのコンサートは、先行前売り、一般前売りが終わり、“暗行御史”選考（不正チケット取引を申告したファンにチケットを与える方式）だけが残った」「IUコンサートはまだ始まっていないが、すでにキメ細かい。不正取引の情報提供への対応も迅速で、ガイドラインも着実に正確に知らせてくれる」「暗行御史制度はとても良い。他のコンサートでも行ってほしい」など、好評を注いだ。
とあるファンは公知事項の内容の一部を強調し、「所属事務所側はプレミアムチケットをつかむために、無理な個人情報の共有や入金はしないでほしいと要請した。いかなる場合でも入金した瞬間、不正取引とみなされるため、チケットが取り消される可能性がある。お金だけを失う状況が発生しうるので、絶対に入金しないで」と呼びかけた。
不正チケットはオンラインサイトをはじめ、コンサート当日の会場前でも取引される。闇チケットを確保した不法取引者たちは、現場で所属事務所側と警察の目を避け、ファンと密かに対話を交わして取引することもある。
IUの所属事務所側が強力な対応を予告しただけに、はたして現場に取引者が登場するのか、また彼らがどんな態度を取るのか、そしてファンはどう対応するかなどに関心が集まる。
これに対して評論家のチョン・ミンジェは、「今回のコンサートでも闇チケットと関連して上手く管理できると思う。国内だけでなく、海外でも闇チケット文化を根絶するために努力中」とし、「容易ではないだろうが、アーティストが直接出て闇チケット根絶の先頭に立つという点で、ファンと観客に意味が残る。IUの強力な対応は良い先例として残り、他のコンサートにも良い影響を及ぼしそうだ」と見通した。
◇IU（イ・ジウン） プロフィール
1993年5月16日生まれ。韓国・ソウル出身。2008年にソロ歌手としてデビューした。芸名のIU（アイユー）は“I”と“YOU”の合成語で「あなたと私が音楽で1つになる」という意味が込められている。女性ソロ歌手としてトップに君臨しつつ、女優業も並行。2011年のドラマ『ドリームハイ』で連ドラ初出演＆初主演を果たし、『麗＜レイ＞～花萌ゆる8人の皇子たち～』『マイ・ディア・ミスター～私のおじさん～』『ホテルデルーナ～月明かりの恋人～』などで主演を務めた。2022年には日本の巨匠・是枝裕和監督が手がけた『ベイビー・ブローカー』で母親役を演じた。女優業は本名の「イ・ジウン」で行う。
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