岩井俊二監督の作品で、韓国で公開された日本映画として異例の140万人を動員した映画『Love Letter』(韓国公開1999年)が、12月23日に再び同国で公開される。これで韓国では5度目のリバイバル上映となる。
冬になれば思い出される映画『Love Letter』は、韓国では初恋といわれて思い浮かべる映画の代表作として定着した。
今冬、『Love Letter』の再公開を控え、韓国、日本、台湾など各国の初恋を思い出すロマンス映画が話題だ。日本の『ラブレター』、台湾の『私の少女時代-Our Times-』、韓国の『建築学概論』がまさにその主人公だ。
『Love Letter』は、博子が初恋相手の樹を事故で亡くし、懐かしさを込めて送った手紙に、また別の樹から返信が到着し、胸の内に秘めていた初恋の記憶を思い浮かべる話を描いた作品。中山美穂が「お元気ですかー」と叫ぶシーンは有名で、韓国でも「お元気ですか」という言葉が通じたりするほどだ。
真っ白な雪原で過ぎ去った恋に対する感情の調和を見事に描写したシーンは、数十年が過ぎた現在も多くの人々の頭の中に、きれいでおぼろげな初恋のイメージとして残っている。
平凡な女子高生とハンサムな優等生、ワイルドな不良学生の三角関係を描いたハイティーンロマンスが『私の少女時代-Our Times-』だ。台湾の情緒を感じる風景に加え、高校生特有のいきいきした雰囲気で、初恋のときめきと可愛らしさを込め、多くの観客から愛された。
韓国ではリピーターが続出し、爆発的な興行で話題を集めた。映画の主人公を演じた王大陸は、『私の少女時代』の公開以来、韓国観客の心を捕らえ、台湾を代表する俳優となった。
そして韓国映画『建築学概論』。大学生時代に愛の表現が下手な2人の男女が、長い歳月が過ぎた後、予期しない瞬間に再び出会う物語だ。多くの観客の心を揺さぶった「建築学概論」は、2012年公開当時、韓国メロ映画の歴代最高興行スコアを記録した。
この作品を通じて、“国民の初恋”と呼ばれるようになった女優ペ・スジと、誰もが共感できる大学生を演じたイ・ジェフンによって、観る人すべてが大学生になったような『建築学概論』シンドロームが巻き起こった。
前へ
次へ