飲酒運転、当て逃げの疑いにより、一審で実刑を宣告された歌手キム・ホジュンの拘束が再度延長となった。
韓国法曹界によると、ソウル中央地裁・刑事26単独は12月5日にキム・ホジュン、所属事務所THINKエンターテインメントのイ・グァンドク前代表、チョン本部長の3人の拘束期間を更新する決定を下したという。
キム・ホジュンは今年5月、ソウル江南区・狎鴎亭洞(カンナムグ・アプクジョンドン)の道路を飲酒状態で運転・走行し、反対車線に止まっていたタクシーにぶつかり逃走した疑惑で裁判にかけられた。その後、6月18日に拘束されると、裁判中だった8月、10月の2度に渡って拘束期間が延長されている。刑事訴訟法上、裁判中の被告人の最初の拘束は2カ月までで、審級ごとに2カ月単位で2度更新することができる。最長6カ月まで延長が可能だ。
キム・ホジュンは特定犯罪加重処罰法上の危険運転致傷・逃走致傷、道路交通法上の事故後の未措置、犯人逃避教唆の疑惑で、11月13日に開かれた裁判で懲役2年6カ月を宣告されている。当時、裁判所は「キム・ホジュンは客観的証拠である監視カメラの映像によって、飲酒の影響でよろめいているのが明らかであるにもかかわらず、納得し難い言い訳で否認するなど、犯行後の証拠も不良だ。(事故後に)モーテル入室前にビールを購入するなど、全般的な態度を見ても、成人として自身が犯した過ちに対して一抹の罪悪感を持ったのか疑問」と指摘した。
ただ、被告人たちが遅れたとはいえ犯行とそれに伴う責任を認めている点、被害者に6000万ウォン(約640万円)を支払って合意した点などを参酌したという。それでもキム・ホジュンと検察は一審判決を不服として控訴状を提出した。
このような状況のなか、裁判所は来年2月までに拘束延長を決定。キム・ホジュンは拘置所で控訴審の準備を行うこととなった。
キム・ホジュンの問題は、単純に飲酒運転のみではない。一審宣告が下されたあとの11月14日、国会では飲酒運転後に追加で酒を飲み、警察の飲酒測定を妨害するという方法に対しても処罰できるよう、道路交通法改正案を議決した。これはキム・ホジュンが飲酒事故後に逃走し、缶ビールを買って飲んでいたことが発覚したことが発端だ。
現行法上、逃走した飲酒運転者が酒をさらに飲んだ場合、運転時の血中アルコール数値を立証することが難しく、酒を全く飲んでいないと主張する余地もあるという弱点が明らかになり、法改正の必要性が提起された。結局、“キム・ホジュン法”という名前で飲酒測定妨害行為を禁止する規定を新設し、飲酒測定妨害者を飲酒測定拒否者と同レベルで処罰できるようにする改正案が国会本会議で通過した。改正案は公布後、6カ月後より施行される予定だ。
(記事提供=OSEN)
◇キム・ホジュン プロフィール
1991年10月2日生まれ。韓国・蔚山出身。身長173cm。2013年3月にデジタルシングル『私の人よ』(原題)でデビュー。2020年のオーディション番組『明日はミスター・トロット』に出演して4位(優勝者はイム・ヨンウン)となり、人気を獲得。その後、『リクエスト曲を歌います、愛のコールセンター』などでも抜群の歌唱力を証明した。2024年5月9日深夜、ソウル市内で対向車線のタクシーに衝突して逃走するひき逃げ事故を起こし、同月24日に拘束された。
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