ボーイズグループ「悪童クラブ」出身のイ・テグンさんがこの世を去ったなかで、新型コロナワクチンの“後遺症”が再び熱い話題になっている。
イ・テグンさんは9月3日に亡くなった。忠清北道・忠州（チュンジュ）の葬儀場に遺体が安置され、9月5日午前に出棺が行われた事実が遅れて明らかになった。享年41歳。
イ・テグンさんの妻は、彼が2021年に新型コロナワクチン「ファイザー」のブースターショットを受けてから、3年間にわたって健康悪化に苦しめられたと主張している。
先立って2021年12月、韓国大統領府の国民請願ホームページには「30代の双子の父親がファイザーワクチンブースターショットを打たれて、くも膜下出血でかろうじて息をするほどの大変な状態」という内容の請願文が上がってきた。
後で判明したことだが、その作成者はイ・テグンさんの妻だった。
彼女は「夫がファイザーのワクチンを打って頭痛、嘔吐、めまいを訴えて救急室に行ったが、症状が悪化した。血液検査も正常で、脳CT検査結果も問題ないという所見を受けたが、数日後にくも膜下出血で脳血管造影術を受けた」と伝えた。
続けて「ワクチンを打ってこのような症状が現れたが、ワクチン副作用の因果関係を説明できないというのでもどかしい」と訴えた。
さらに2022年2月には、夫の聴力が壊れたとし、その年の1月3日に骨髄検査を、7日には脳脊髄液検査と脳精密MRI検査など、できる検査はすべて行ったと知らせた。イ・テグンさんは身長178cmだが、体重が45kgにまで落ち、危篤状態で呼吸をしているだけと知らせた。
それでもイ・テグンさんはSNSにコメントを残し、ファンとコミュニケーションし、近況を伝えた。双子の娘と外出中の写真を公開したりもした。ただ、写真の彼の姿がやせ細っていたため、心配の声が上がった。
イ・テグンさんはファンの応援コメントに「応援してくださってありがとうございます」「いつも感謝しており、おかげで早く起きることができました。改めてご声援に感謝し、お幸せに」と応えた。
平凡な人生を生きようと努力したイ・テグンさんだったが、健康は回復しなかった。イ・テグンさんの妻は2023年3月、本サイト提携メディア『OSEN』とのインタビューで「夫が3年近く入院治療を受けているが、脳損傷が大きすぎてまともに話せず、歩くこともできず、正常な認知ができない状態」と明かした。
また、「患者本人、配偶者、またすべての家族が新型コロナワクチンの異常反応の副作用が原因だと考えている。しかし最近、疾病管理庁では新型コロナのワクチン異常反応の因果関係がないと通知してきた」と述べた。
イ・テグンさんの妻は「今まで数億ウォン（数千万円）に近い治療費と今後かかる治療費によって、家族の経済状況は破綻しており、生計があまりにも苦しい。政府から新型コロナワクチンの異常反応による被害補償、医療費支援など、受けられるものは何もない。夫の生死が危うい状況で、家族は非常に胸が痛み、気が狂いそうな思いだ。幼い双子たちは、毎日お父さんが病気だと泣きながらお父さんを探しており、家族全員が苦しみの中、胸が張り裂けるような思いで一日一日を過ごしている」と付け加えた。
彼女は、うつ病とパニック障害で精神科の治療まで受けた。それでも「夫をどうやってでも生かす方法が必要だ。本当に人が死んでこそ、補償を受けることができるのか。死んでから補償を受けて何の役に立つのか。疾病管理庁の関係者の方々が出てきて、このような深刻性について調べ、治療を受けて生きられるようにしてくださることが、家族の切実な願い」と訴えた。
イ・テグンさんの訃報に、新型コロナワクチンの後遺症で愛する人を失ったという同じ経験を共有するオンラインユーザーたちも、嘆きながら再び声を上げている。オンライン上では故人への追悼が続いている。
なかでもイ・テグンさんが投稿した最後のSNSが注目を集めている。これは6月17日に投稿された文章で、イ・テグンさんは詩人ハン・イェリンの文をキャプチャし、「愛する人よ。私がごめん。不本意ながら傷を与えて。本当にありがとう。いつもそばをしっかり守ってくれて。もっと愛してる。あなたがいなければならないほど。今になって伝える心の中の叫び」と伝えた。
これは家族にする最後のメッセージではないかと見られ、多くの人々が残念さともどかしさを表わしている。
なおイ・テグンさんは、2001年に放送されたMBCのアイドルオーディション番組『目標達成土曜日-悪童クラブ』を通じて結成されたグループ「悪童クラブ」のメンバーとして、2002年に『Remember』でデビューした。
その後、悪童クラブは2006年に解散。既存メンバーに新しいメンバーを迎え入れ、「The Another Dream」として再デビューした。
（記事提供＝OSEN）
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