かつてガンバ大阪でもプレーした元韓国代表FWファン・ウィジョ(31、アランヤスポル)が、欧州初上陸のクラブとして所属していた仏名門が3部に降格した。
フランス・リーグアンのFCジロンダン・ボルドーは7月23日(日本時間)、クラブのホームページを通じて、2024-2025シーズンはセミプロのシャンピオナ・ナシオナル(3部)への降格制裁を受け入れると表明。
ボルドーはリーグアンで通算6度の優勝を誇る名門クラブの一つだ。最後の優勝は08-09シーズンまで遡るが、09-10シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグでベスト8まで勝ち進んだ。
スタープレーヤーも多数輩出したクラブとしても知られる。サッカー史に残るレジェンド、ジネディーヌ・ジダンをはじめ、クリストフ・デュガリー、ジャン・ティガナ、ビセンテ・リザラズなどがボルドー出身だ。また、現在はレアル・マドリードに所属するオーレリアン・チュアメニもボルドーのユースが輩出した。
そして元韓国代表ファン・ウィジョもボルドーで3年間活躍。彼は2019年から2022年までボルドーの主力FWとしてプレーした。20-21シーズンにはリーグ12得点、21-22シーズンにもリーグ11ゴールと、2シーズン連続2桁得点を上げている。なおファン・ウィジョは現在、女性との性行為映像を違法撮影した疑いで検察の取り調べを受け、起訴された状態だ。
そんなボルドーだが、財政問題により2021年から没落し始めた。オーナーのキング・ストリート氏が新型コロナの影響と自身の事業問題を理由に財政支援を中断。当時もボルドーは降格危機に追い込まれたが、ルクセンブルク系スペイン人事業家のジェラール・ロペス氏に買収され、1部になんとかとどまっていた。
にもかかわらず、ボルドーは財政規制をクリアできなかったことに加え、移籍市場でもまともに選手を獲得することができなかった。これにより、21-22シーズンは最下位で2部に降格。ファン・ウィジョを含む多くの主力選手も放出しなければならなかった。
2022年夏にも財政問題で3部降格の通知を受けたりもしたが、控訴に成功して2部に残留したボルドー。しかし、22-23シーズンはリーグ3位で昇格に失敗し、昨シーズンは最終12位と中位で終えた。
ボルドーの不遇はこれで終わりではなかった。リヴァプールを所有するフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)と買収交渉を行ったが実現しなかったことで、今回は控訴せず3部降格の懲戒を受け入れることにした。
ボルドーは声明を通じて、「最近数日間は議論が再開されたが、FSGはクラブと株主に多様な利害関係者を保証したにもかかわらず、議論したことに従わないという意思を明らかにした。従って、新しい要素がない状況でボルドーは国家財政監視管理委員会(DNGC)の決定に対する控訴を撤回した」と明らかにしている。
続いて、「これからボルドーはさらに強くなり、最高のレベルに戻ってくることができるはずだ。クラブと株主は、サポーターおよびすべての利害関係者に対し、クラブの利益を保護したいという意向を表明する」と述べている。
セミプロからの再起は、想像を絶するほどの過酷な道となるはずだ。ボルドーは1部の舞台に舞い戻ることが出来るのだろうか。
(記事提供=OSEN)
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