かつてガンバ大阪で活躍した韓国代表FWファン・ウィジョ(31、ノリッジ・シティ)が、性行為映像の違法撮影疑惑と関連して協会から処分を下された。
韓国サッカー協会(KFA)は11月28日、倫理委員会、公正委員会、国家代表戦力強化委員会の委員などで論議機構を構成し、性行為映像の違法撮影疑惑で警察の取り調べを受けているファン・ウィジョに関する議論を行った。
議論の結果、最終的な警察の捜査結果が出るまでは、ファン・ウィジョを韓国代表に選出しないことで決定した。
違法撮影疑惑によって「被疑者」として警察の取り調べを受けたファン・ウィジョの“代表資格”をめぐっては、韓国国内で大きく物議を醸していた。
ファン・ウィジョは去る11月18日に警察の取り調べを受けた後、21日に行われた2026年北中米W杯アジア2次戦の中国代表戦に出場した。
韓国代表率いるユルゲン・クリンスマン監督は「私生活の議論が起きていることは知っている。ただ、明確に(犯罪の可否が)決定されなければならない。現在進行中の状況であるため、(ファン・ウィジョを)犯罪者だとは思わない」と、“無罪推定の原則”に言及し、試合出場に何の問題もないことを主張した。
KFAも「疑惑があるだけで、明らかに容疑と決まったわけではない」と、同じ基調だった。
しかし、韓国国内では市民団体や政界から、「ファン・ウィジョに代表はく奪や出場禁止などの措置を下すべき」という批判の声が挙がっていた。
なかには大韓体育会に対する批判もあったが、KFAは他競技と異なり五輪やアジア大会などの総合大会に限り、大韓体育会から練習や選手選出の承認を受けている。そのため、W杯予選などはKFAが自主的に代表選手を選び、運営している。
大韓体育会側も「総合大会以外に関しては、各種目のIF(国際連盟)の規定に従って代表チームを運営する。ファン・ウィジョの事態は、我々が承認する国家代表強化訓練期間などとは関係がない」と立場を示した。
そんななか、KFAは悪化した世論を考慮して緊急で議論の場を設けた末、ファン・ウィジョの代表資格を暫定的に”はく奪”する措置を執った。
来年1月にはカタールで開幕するアジアカップが控えているが、今回のKFAの措置により、ファン・ウィジョが同大会に出場できる可能性は不透明となった。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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