「“肘やボールが当たるのではないか”と怖くなるときもある。負傷した部位を手で触るとピンの感触がある。“ぶつかったらどれだけ痛いだろう”と、そんな想像をすることもある」
かつて2012~2014年にアルビレックス新潟でプレーした韓国代表DFキム・ジンス(31、全北現代モータース)が、眼窩骨折の負傷から3カ月ぶりに代表に復帰した。
キム・ジンスは今年6月のエルサルバドル代表戦で試合中にチームメイトと衝突し、眼窩のほか頬骨、顎骨を骨折。ただちに手術を行い、しばらく離脱を強いられた。
その後、所属チームでのリハビリを経て8月下旬のリーグ戦で復帰し、10月の代表戦でメンバーに名を連ねた。
久しぶりに韓国代表の拠点である坡州(パジュ)のサッカー国家代表トレーニングセンター(NFC)に入所したキム・ジンスは10月11日午後、練習前に報道陣の取材に応じた。
「代表に初めて選ばれてから長い時間が経ったが、いつも来るたびに光栄に思うし、新鮮な思いだ」と復帰の感想を伝えたキム・ジンスだが、骨折した箇所の状態は100%ではない。
現在も痛みを感じるというキム・ジンスは、「実際、まだヘディングをするのは怖い。FWではないので、常にヘディングをして相手と競り合わなければならないポジションだ。肘やボールが(負傷箇所に)当たるのが怖くなるときもある。負傷した部位を手で触るとピンの感触がある。“ぶつかったらどれだけ痛いだろう”と、そんな想像をすることもある。フェイスガードをしようかと思ったが、そうすると視野が狭くなってしまうので、外した方が良いと判断して適応している」と説明した。
また、「(クリンスマン監督が)前回の招集でも配慮してくださったし、個人的にも連絡をして状態について話し合い、疎通をしてきた」と付け加えた。
キム・ジンスは今や代表内でもベテランの部類に入る選手だ。
10月に招集された選手のうち、1992年生まれのキム・ジンスより年上の選手は1991年生まれのDFイ・キジェ(32、水原三星ブルーウィングス)、1990年生まれのDFキム・ヨングォン(33、蔚山現代)とGKキム・スンギュ(33、アル・シャバブ)、1989年生まれのDFキム・テファン(34、蔚山現代)しかいない。“責任感”が伴うのは当然のことだ。
「変化した部分が多いのは実感している」というキム・ジンスは、「責任感が生じるのは当然であり、最も大きな部分だ。もう自分より年上の先輩も何人もいないので、ピッチ上で自分が何をすべきかもよく知っている。試合に出ないときも同じだ。所属チームだけでなく、ここでも自分にできることを頑張ろうと思う」と伝えた。
来年1月にカタールで開催されるアジアカップも、また別のモチベーションの一つだ。
キム・ジンスは「(2015年の)アジアカップで決勝に進んだのが20代前半のときだった。優勝できず、責任感を感じている。当時は上手くできなかった部分もあったが、今回は自分たちが優勝するという信頼がある。選手たちも、国を代表して出場することがどれだけ責任感のあることなのかをよくわかっている」と力を込めた。
なお、韓国代表は13日20時よりソウルワールドカップ競技場でチュニジア代表、17日20時より水原(スウォン)ワールドカップ競技場でベトナム代表と対戦する。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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