韓国の公共放送KBSが、“8月15日”に日本を題材としたオペラ『蝶々夫人』を放送したことで、ネット民から袋叩きに遭っている。
日本で「終戦の日」と呼ばれる本日8月15日は、韓国では「日本の植民地支配から解放されたことを祝う日」として「光復節(クァンボクチョル)」とされている。
そんな8月15日の0時、KBS1では『KBS中継席』(原題)が放送された。
同番組は、文化芸術の全部門にわたり公演やイベントを録画・解説し、演奏者へのインタビューも同時に放送することで、高級文化の大衆化に寄与しようという趣旨の番組だ。
そして、8月15日の放送では、去る6月29日の「第15回韓国オペラフェスティバル」で上演されたオペラ『蝶々夫人』が録画中継された。
ところが、事前に『蝶々夫人』放送のニュースが伝えられると、韓国の各種オンラインコミュニティではKBSに対する非難が殺到した。
『蝶々夫人』はイタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニによって作曲され、1904年に初演されたオペラなのだが、アメリカが日本を強制的に開港させた時期を背景とする作品となっている。
アメリカ海軍士官ピンカートンと、彼と結婚した没落藩士令嬢の蝶々夫人の悲恋を描いており、結婚を真剣に考えていなかったピンカートンが日本を離れた後も、残された蝶々夫人がピンカートンを待ち続ける内容が盛り込まれた。
そんな同作では、女性主人公が最初から最後まで着物を着て登場するほか、結婚式の場面で日本の国歌である『君が代』の旋律が挿入されている。同日の録画中継でも、着物を着た出演者の演技が続いた。
そのため、8月15日の「光復節」に同オペラが放送されたことで、韓国の一部ネットユーザーは激怒した。
実際、KBSの視聴者掲示板には、「今日は光復節なのに着物が出てくるのか」「光復節に“着物放送”はおかしくないか」「公営放送がこれではいけない」「KBSではなくJBSなのか?」など、怒りに満ちた視聴者の反応が溢れており、注目を集めている。
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