かつてヴィッセル神戸や柏レイソルで活躍した韓国代表GKキム・スンギュ(32、アル・シャバブ)が、サウジアラビアリーグでの近況と代表の苦戦ぶりについて言及した。
韓国代表は9月8日(日本時間)、ウェールズのカーディフ・シティ・スタジアムでウェールズ代表との国際親善試合を行い、0-0で引き分けた。キム・スンギュは守護神としてフル出場し、相手に得点を与えなかった。
試合後、ミックスゾーンで本紙『スポーツソウル』の取材に応じたキム・スンギュは、「我々はアジアカップとW杯予選を準備する過程にある。準備したものをパフォーマンスで見せたかったが、結果としては満足できない」とし、「守備は無失点で抑えることができて満足している」と振り返った。
同日、キム・スンギュは俊足を誇る相手攻撃陣と対戦した。
前半13分、FWハリー・ウィルソン(26、フラム)との1対1で決定的なセーブを見せると、その後もFWブレナン・ジョンソン(22、トッテナム)の脅威的なクロスを阻止した。後半にはDFベン・デイヴィス(30、トッテナム)の鋭いクロスも阻止するなど、失点ゼロに大きく貢献した。
もっとも、韓国代表率いるユルゲン・クリンスマン監督は時差や長距離移動の負担がない欧州組の攻撃陣を多く送り出したにもかかわらず、決め手に欠けた“無色戦術”で就任後5試合連続未勝利(3分2敗)にとどまっている。そのなかで、キム・スンギュの好セーブは数少ない慰労の一つと言える。
キム・スンギュは昨年夏に柏からアル・シャバブに移籍し、今季もサウジアラビアリーグの舞台で戦っている。
サウジアラビアにはポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(38、アル・ナスル)を筆頭に、今夏にはフランス代表FWカリム・ベンゼマ(35、アル・イテハド)、ブラジル代表FWネイマール(31、アル・ヒラル)など、世界的選手が多くやってきている。
そんなスター選手たちと日々のリーグ戦で対戦するキム・スンギュは、「彼らのプレーに驚くときもある。特に、優れたフォワードが多いので、GKとしては苦しいときもあるが、良い経験になっている」と、サウジアラビアでの経験と学びを強調した。
以下、キム・スンギュとの一問一答。
◇
―前半の決定的なセーブも含め、何度もピンチを上手く防いだが、どうだったか。
クリンスマン監督も言及したように、我々はアジアカップとW杯予選を準備する過程にある。準備したものをパフォーマンスで見せたかったが、結果としては満足できない。ただ、守備は無失点で抑えることができて満足している。
―ウェールズにはジョンソンなどスピードのあるFWが多かったが、守備陣とどのような話を交わしたのか。
サイドに速い選手もいるし、中央にもフィジカルが良い選手がおり、その選手を利用したプレーが多いと思っていた。守備陣と話し合ったし、試合前にチャ・ドゥリ・コーチも映像をたくさん見せてくれた。
―現在の韓国代表は守備陣から中盤までメンバーの変化が多い。GKとして仲間にお願いすることはあるか。
多くの変化があるが、代表戦は誰が出場してもピッチ上で良いパフォーマンスを見せなければならないと思う。それぞれ所属チームで上手く活躍してこそ、この場に来られるのではないか。GKとしては、(仲間に)集中しろなどと言うより、普段チームでやっている通りにしろと言う方だ。
―クリンスマン監督体制で未だ勝利がなく、指揮官に対する否定的な世論がある。選手たちにも負担がありそうだが。
クリンスマン監督就任以降で試合に出場しているが、代表に選ばれる選手として、最近の代表戦で勝利がないことに責任感を感じている。W杯予選やアジアカップの準備過程で結果を得てこそ、自信を持ってその舞台で戦うことができるはずだ。良くない部分はもっと準備して、次の試合からでも結果を得たい。
―キム・スンギュ選手がプレーするサウジアラビアリーグには多くのスター選手が続々とやってきており、注目を集めている。実際に相手として対戦してみてどうなのか。
昨年もサウジアラビアにはクオリティの高い選手が多かったが、今年はさらに良い選手が多い。対戦相手としてプレーしながら、その選手たちのプレーに驚くときもある。何より、一生懸命プレーする姿を見て多くを学んでいる。
(サウジアラビアリーグには)特に優れたフォワードが多いので、GKとしては苦しいときもあるが、良い経験になっている。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
Copyright @ 2018 Sportsseoul JAPAN All rights reserved.
前へ
次へ