広島では日本シリーズ2連覇に貢献…巨人や南海でプレーした韓国の伝説的投手、“姓名権”が13年を経て精算

2023年07月04日 スポーツ一般 #野球

かつて日本・韓国球界で活躍した大投手、故チャン・ミョンブさん(福士敬章)の“姓名権”が精算された。

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韓国プロ野球OBの集いである社団法人「一球会」は7月4日、「3日、日本・大阪で故チャン・ミョンブの遺族に会って慰労し、これまで恩恵を受けられなかったゲーム会社の姓名権の金額を伝達した」と明らかにした。

今回伝達されたのは、2010年から2022年までゲーム会社から受け取れなかった金額だという。一球会は、プロ野球ゲームの制作会社が、選手の実名を使用する対価(姓名権)として支払った金額を管理している。

チャン・ミョンブさんは1968年から1982年までNPB(巨人、南海、広島)でプレーし、通算339試合に登板して91勝84敗、防御率3.68の成績を残した。広島時代の1979、1980年には主軸投手として日本シリーズ連覇に貢献した。

三美スーパースターズ時代のチャン・ミョンブさん

1983年にはKBOへと進出し、本名のチャン・ミョンブで三美スーパースターズに入団。初年度から60試合36完投、427イニング1/3投球、30勝16敗6セーブという驚異的な成績を残した。これはKBO歴代最多勝利、最多イニング、最多完投記録だ。

1986年まで4シーズンにわたってプレーした韓国では、通算55勝79敗、防御率3.55の成績を記録し、引退後には指導者としてサムスン・ライオンズやロッテ・ジャイアンツなどで投手を育成した。

その後は日本に帰国し、2003年頃から実母の故郷・和歌山県で麻雀店を経営しながら生活していたが、2005年4月13日に突如この世を去った。享年54歳。

今回、遺族を代表してチャン・ミョンブさんの妻・福士千恵子氏は「夫を忘れずに訪ねてくれた韓国球界と一球会に感謝する」とし、「過去に韓国で生活していた時、温かく接してくれた色々な関係者の方に、ありがとうございましたという言葉を伝えたい」と話している。

(写真提供=一球会)遺族に姓名権清算金を渡す一球界キム・グァンス会長(中央)

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