異変だが、偶然ではない。U-20韓国代表のフランス戦勝利の裏には、徹底した計画と計算があった。
キム・ウンジュン監督率いるU-20韓国代表は5月23日(日本時間)、アルゼンチン・メンドーサのエスタディオ・マルビナス・アルヘンティナスで行われたU-20ワールドカップ・グループF第1節でU-20フランス代表に2-1で勝利した。
欧州の強豪であり、今大会の優勝候補でもあるフランスを撃破した韓国は、決勝トーナメント進出に一歩前進。MFイ・ガンイン(22、マジョルカ)やFWオ・セフン(24、清水エスパルス)を擁して準優勝を成し遂げた前回の2019年大会に続く快進撃を期待させた。
キム監督は個人技術とフィジカルが優れるフランスの戦力を考慮し、まずは綿密なブロックを組み、相手にスペースを与えないことに注力した。ボール支配率は低くても、相手が危険なスペースに入れないよう、組織的な守備の壁を構築した。
その一方で、ボールを保持した際はFWイ・ヨンジュン(20、金泉尚武)やMFキム・ヨンハク(20、ポルティモネンセ)らを中心に鋭い攻撃で相手を苦しめた。実際、前半22分の先制ゴールもキム・ヨンハクとMFイ・スンウォン(20、江原FC)のカウンターから生まれた。
後半19分のイ・ヨンジュンのヘディングゴールも、徹底的に準備して作られた“作品”だった。敵陣深く左サイドでのフリーキックから、イ・スンウォンがニアに低く速いボールを送ると、DFの前に走り込んだイ・ヨンジュンが頭で方向を変え、ファーサイドのゴールネットを揺らした。
試合後、キム監督は準備した戦術で勝利できたことへの満足感を示した。
「フランスが優勝候補のため、守備的なカウンターを準備したが、選手たちが上手く戦術を遂行してくれた。最後は相手が激しく攻め込んできたが、集中力を失わず(PKによる1点以外は)失点しなかった」
指揮官はフランスと果敢に戦った選手たちを褒め称えた。「自分の技量を発揮できた選手もいれば、そうでない選手もいる。今日は21人全員が一丸となり、何をすべきかを理解して試合を戦った」とキム監督は語った。
初戦勝利を収めた韓国は、来る26日の第2節でU-20ホンジュラス代表と対戦する。ホンジュラスは第1節でU-20ガンビア代表と対戦し、2-1で敗れていた。
キム監督は「ホンジュラス、ガンビアとの試合も容易ではない」と警戒するとともに、「もう初戦は終わった。2試合目も徹底的に準備し、良い試合ができるようにする」と覚悟を明らかにした。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
Copyright @ 2018 Sportsseoul JAPAN All rights reserved.
前へ
次へ