“一段落”という表現で終わらせられる問題ではない。
どんな競技の選手であっても、太極マーク(韓国国旗)の上に君臨することはできない。
誰も国家代表チームを私有化することはできず、主人にはなれないという意味だ。
国家代表は常に開かれていて、選ばれたものだけが享受できる栄光の組織である。
3月28日に行われた韓国代表対ウルグアイ代表の国際親善試合の後、「代表より所属チームに集中したい」と言って集中非難を浴びたDFキム・ミンジェ(26、ナポリ)の発言の実情は、これまで膿んできたチーム内部の問題から始まった。
昨年のカタールW杯から、韓国代表内で一部選手同士の間の葛藤が大きくなったということは韓国サッカー界で広く知られている。ベテランの一部選手と若手選手の間で見解の差があったというが、キム・ミンジェの場合もこのような現象と相まって気苦労した。
どの組織も構成員一人ひとりの性向が異なり、俗称“フィーリングが合う”人同士がお互い身近に過ごす。代表チームだからと言って大きく変わることもない。
ただ、ともに生活して主要大会への準備を進めながら、プロフェッショナルとしてワンチームの意識を抱いて臨むことがチーム競争力の核心だ。
キム・ミンジェはこれまで、大きな責任感を抱いて代表生活を過ごしてきた。しかし、国家代表が持つ意味を振り返ると、いくら心身ともに疲弊した状態に直面したとはいえ、軽率な発言だったことは事実だ。試合翌日、謝罪の意味を盛り込んだ文をSNSに掲載したことも軌を一にする。
カタールW杯以降、パウロ・ベント前監督の後任を選ぶ過程でも、多くの代表チーム要員が「選手の話を聞かなければならない」という趣旨で声を上げてきた。
このときも、多くのサッカー関係者や協会関係者は憂慮すべき視線を送った。代表は特定の選手が当然のように来ることができる場所ではないからだ。
選手を選ぶ権利を持つ監督が、自分の色に会った選手を選び、時には果敢に新戦力を重用して臨む方向に導かなければならない。しかし現在、韓国代表には「選ばれて当然だし、主導できる」という認識を抱いている選手が一部いる。
新たに指揮を執ったユルゲン・クリンスマン監督も、代表内のこうした雰囲気をよく知っているという。
韓国代表の次の招集は6月の国際Aマッチ期間だ。そこで代表内でどれだけの刷新が行われるかが、序盤の目標達成の重要なポイントになる見通しだ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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