支配率は45.7%対54.3%、シュート数も10-23と大きくリードされており、枠内シュートも7回の水原に対して4回と約半分だ。今季開始前、全北から水原へと移籍したキム・ボギョン(33)の言葉のように、「水原が勝ち点3を得てもおかしくない」試合だった。
早い時間帯で先制点を得た全北だが、チーム全体が乱れている様子だった。前線とDFラインの間隔は大きく開いていたことから、きめ細かな攻撃、守備パターンを出せなかった。
同点ゴールを許したシーンだけを見ても、組織的な守備が全く行われなかった全北。スピードと爆発力を備えた水原ウィングと全北サイドバックのキム・ジンス(30)が1対1になった際、助けてくれる仲間もいなかった。
全北は今季、天野純(31)など多くの新戦力が加入したが、これほど不協和音が生じるとは思いもよらなかったはずだ。
加えて交代カードも威力不足と言わざるを得ない。ハーフタイムにはイ・スビン(22)に変えてキム・ゴヌン(25)を投入して中盤に変化を与えたが、大きな影響は与えられず。ほかにも交代で入ったグスタヴォ(28)やムン・ソンミン(30)、ハン・ギョンウォン(32)も水原DFライン裏のスペースを有効活用できなかった。
チーム全体としてだけでなく、個人個人のコンディションも悪そうだった。チョ・ギュソンの体は依然として重く、アンドレ・ルイス(25)は攻撃のリズムを止めるパスミスを乱発していた。
なお全北は開幕戦の逆転負けに続いて再び勝利することができず、1分1敗で新シーズンをスタートさせた。1勝1分でスタートし、優勝できなかった昨年よりも雰囲気が不安だ。
まだまだシーズン序盤なので先は分からないが、ライバルの蔚山現代が2連勝で好スタートを切ったこと考慮すれば雰囲気の回復が喫緊の課題だ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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