チェ・ジマンが代表離脱となれば、韓国代表は長打力の低下が避けられない。
彼の持ち味はパワフルなバッティングと堅固な一塁守備だ。昨季こそやや振るわなかったものの、通算長打率は0.429、OPS(出塁率+長打率)は0.773と、MLB平均よりも高い。
チェ・ジマン自身、WBCに出場できないのは個人的に不幸なことだ。彼にとって、韓国代表で国際舞台を戦うことは非常に象徴的なことだったからだ。
チェ・ジマンは韓国で高校を卒業後、2010年に単身アメリカに渡ってマイナーリーグの門を叩き、2016年4月に念願のメジャーデビューを果たした苦労人だ。今年でメジャー8年目となる。
それだけに、以前から代表入りを熱望していたが、コンディションが100%でないなかで場外の話題もWBC出場への足かせとなった。
チェ・ジマンは昨年11月にタンパベイ・レイズからパイレーツへトレードされた。パイレーツからレイズにはマイナー所属投手ジャック・ハートマン(24)が移籍した。
当時はレイズがチェ・ジマンの年俸引き上げを回避するためにトレードしたという説が有力だった。パイレーツはチェ・ジマンをトレードで獲得した後、直ちにベテラン一塁手のスイッチヒッター、カルロス・サンタナ(36)をFA市場から獲得し、保険用カードとして安全装置を設けた。
チェ・ジマンはパイレーツへのトレード後に2023年年俸合意で失敗し、先月に年俸聴聞会に進む手順を踏んだ。彼はレイズ時代の2021年にも年俸調整に失敗し、聴聞会を経て勝った経緯がある。
2022シーズンは113試合に出場して打率0.233、11本塁打、52打点、出塁率0.341、長打率0.388、OPS 0.729を記録した。今年が最後の年俸調整であるチェ・ジマンは540万ドル(日本円=約7億1315万円)を要求したが、パイレーツは465万ドル(6億1410万円)を提示した。現在、パイレーツで唯一の年俸未契約者だ。聴聞会は中旬の開催を予定している。
いずれにせよ、チェ・ジマンの離脱がWBC韓国代表にとって大打撃であることは間違いない。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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