C氏は「A氏がからかわれるのをたくさん見た」としながらも、「イ・ヨンハだけでなく、ほかの先輩からも苦しめられていた。練習をまともにしなかったり、校歌、応援歌などを覚えられなかったのが理由」としながらも、「イ・ヨンハがA氏のラーメンを奪ったのは直接見たことがない。A氏から聞いた」と話した。
証言が定まらない部分もあった。A氏は「C氏がスポーツ倫理センターに申告したとは知らなかった」と主張したが、申告書に自身の署名が含まれた事実確認書が併せて提出された事実に対しては「軍服務中なので分からない」と陳述。スポーツ倫理センターに事実確認書が提出されたのは2021年9月で、C氏は同年7月に除隊している。
また、善隣インターネット高校では主力としてプレーする機会がなく、ほかのチームに転校したことについても、龍山(ヨンサン)警察署には「出場機会を得たくて転校した」と陳述したが、同日の裁判では「校内暴力も転校の原因だと言いたい」と立場を一転。
ほかにも、イ・ヨンハの自炊部屋に、洗濯やお使いなどのためによく立ち寄ったと主張したC氏は、家を訪ねた経緯について「昔なので覚えていない」と話すなど信頼度を落とした。
自炊部屋で苛酷な行為に遭ったと主張する時期は、2015年8~9月。当時、C氏はすでに他校に転校した状態で、イ・ヨンハは6月にすでに当該家屋を離れたと主張している。イ・ヨンハ側は同日、家賃納入の証拠を追加で提出した。
イ・ヨンハ側の法律代理人を務めるキム・ソンウン弁護士は「C氏は2015年3月から5月まで入院し、以後、他の学校に転校した。強要や特殊暴行などに対するC氏の証言は価値がない可能性がある。イ・ヨンハは高校時代、投手のリーダーだったので嫌なことを言える状況だが、当時の雰囲気やリーダーの役割などは意見書を提出した」と明らかに。