チャン・ヒョンスだけ? 兵役免除を受けた韓国スポーツ選手24人を国家機関が調査

韓国の文化体育観光部(部は日本の省に相当)は、サッカー韓国代表チャン・ヒョンス(FC東京)が兵役免除後のボランティア活動をねつ造した件に関連して、同じような状況の選手たちの調査に乗り出す。

(関連記事:FC東京チャン・ヒョンスに「兵役義務ねつ造」が発覚し韓国で大問題に。11月のAマッチも欠場

文化体育観光部関係者は10月30日、「兵役特例対象体育要員のうち、ボランティア活動を終えた、または実行中の24人の履行実態を調査する計画だ。ボランティア活動の書類をまず確認し、書類の補完を要求したり、必要に応じて現場を直接訪問したりして、事実関係を調査する」と述べた。

24人のなかには、チャン・ヒョンスと同じく2014年仁川(インチョン)アジア大会で金メダルを獲得した選手をはじめ、2016年リオ五輪、2018年平昌五輪、そして去る9月に閉幕したジャカルタ・アジア大会のメダリストなどが含まれた。現行兵役法の規定によると、「アジア大会金メダルとオリンピック銅メダル以上」の成績を残した男子選手は、4週間の軍事訓練と34カ月間で544時間の体育分野のボランティア活動を行えば、兵役義務を果たしたことになる。544時間のボランティア活動の規定は、2015年7月から導入された。

チャン・ヒョンスの場合、仁川アジア大会の金メダルで兵役免除となったが、規定が変更された後の2016年3月に特例対象体育要員の申告をしたため、ボランティア活動の対象に含まれた。彼は2017年12月から2カ月間、母校の学生を対象にボランティア活動をしたとして、196時間のボランティア活動証明書類を提出していた。しかし大雪が降った日に運動場で活動していた写真を提出するなど、不審な点が発覚し、最終的には書類のねつ造を認めた。

チャン・ヒョンス

チャン・ヒョンスは先送りになっていたボランティア活動を行うことを理由に、オーストラリア戦(11月17日)とウズベキスタン戦(11月20日)が行われるオーストラリア遠征からの除外を要請し、韓国サッカー協会がこれを受諾した状態だ。韓国サッカー協会は11月1日に公正委員会を開き、彼の懲戒について審議する。チャン・ヒョンスの来年1月のアジアカップ出場は不透明になった。

そんななかチャン・ヒョンスの書類ねつ造の事実を公開したハ・テギョン議員は10月30日、ラジオ番組に出演して「(ボランティア活動の義務のある)とあるサイクル選手は544時間のうち、400時間を同じ場所でボランティア活動をしたという。疑わしい状況がある」と新たな疑惑を提起した。文化体育観光部は、特例対象体育要員のボランティア活動の状況を把握する国民体育振興公団とともに調査を行い、違反が発覚した場合は、規定に基づいて警告処分(1回の警告処分で義務服務期間が5日延長)を行う方針だ。

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