韓国の絶対的エースかつキャプテンを担うソン・フンミンは、最年少のオ・ヒョンギュの面倒を最後まで見ていた。
12月7日、仁川(インチョン)国際空港を通じて韓国に帰国したソン・フンミンは現場で取材に応じ、「ある意味、僕のせいで犠牲になった選手だ。若い選手であるにもかかわらず、どんなことが必要で、チームでどのような役割を果たさなければならないのかを忠実に果たした。最終メンバーには入れなかったが、W杯をともにした選手のなかで最も重要な選手だったと思う」と伝えた。
グループステージ最終戦でポルトガルに2-1の劇的な逆転勝利を収めた直後、選手たちは裏で行われたガーナ対ウルグアイの結果をピッチ上で見守った。オ・ヒョンギュがスマートフォンを持ってソン・フンミンのもとに急いで駆け付けた姿も捉えられた。
「その試合が終わったかどうかは重要ではなかった。重要なのは、僕たちがポルトガル相手に良い試合をして結果を得られたという点だ。その瞬間がとても誇らしかった」とソン・フンミンは振り返る。
代表選手たちは歓待の中で帰国した。12年ぶりに国外開催のW杯でベスト16進出という快挙を成し遂げたからだ。「目標を達成するために努力した成果が出た」というソン・フンミンは、「敗れたものの、ベスト16の舞台で戦えたこと自体に感謝している。見えないところで頑張ってくれたすべての人たちの努力が原動力になったと思う」と伝えた。
カタールW杯はパウロ・ベント監督の“根気”が光り輝いた瞬間だった。2018年8月の就任から現在まで、国内サッカーファンやメディアから多くの非難の声もあったが、最後は結果で証明してみせた。
ソン・フンミンは「選手たちは動揺しないように努力した。自分たちが軸をしっかり握っていてこそ、準備したものをピッチ上で見せられると思った。4年間を同じ方向で準備したことで成果を得られた」と話した。
“大切なのは折れない心”という文も選手たちの支えになった。「“1%の可能性でもあれば駆け付ける”と言った。その気持ちで選手たちも走り抜いた。選手たちは信じていたし、闘魂を発揮した。本当に誇らしい。あの文言が選手たちに大きな影響を与えたと思う」とソン・フンミンは力を込めて伝えた。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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