“フェイスガード”という新アイテムの登場に、報道陣は韓国サッカー協会(KFA)のメディア担当者に質問攻めを繰り広げた。「フェイスガードはどんな素材なのか」「いくつ持ってきたのか」「試合で着用するために国際サッカー連盟(FIFA)の許可を受けたのか」などが主な質問だった。
また、練習後に行われた記者会見では、ソン・フンミンが会見室に入ると一斉にシャッター音が空間を埋め尽くした。久しぶりに報道陣の前に姿を現しただけに、質問ラッシュも続いた。
現在の韓国代表には若く能力のある有望選手が多い。イタリア・セリエAとUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の舞台で大活躍中のDFキム・ミンジェ(26、ナポリ)、スペインのラ・リーガでポテンシャルを遺憾なく発揮している“韓国の至宝”ことMFイ・ガンイン(21、マジョルカ)がその代表例だ。
とはいえ、現時点でソン・フンミンの存在感に追いつくことができるような選手は今の韓国代表にいない。イングランド・プレミアリーグでアジア人初の得点王に輝き、バロンドールでは11位に入った。W杯開催地カタールの首都ドーハ市内では、自身の写真が高層ビルに大きく掲げられている。
韓国の報道陣がカタール現地で他国の記者と話をする際、あえて説明する必要のない選手がまさにソン・フンミンだ。
今回のカタールW杯を取材に訪れた韓国の記者団は総勢約120人に上る。世界最高のスポーツイベントらしく、ほとんどのメディアが記者を派遣して現地取材を行っている。
韓国メディアにとって最も重要な取材対象は、結局のところソン・フンミンだ。韓国代表で最も重要な選手であるだけに、初練習の様子を事細かに記すしかなかった。
ソン・フンミンが本格的に動き始めたことで、報道陣はW杯という大舞台が目前に迫っていることを実感している。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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