4年前を思い返すと、ソン・フンミン(27・トッテナム)への期待は高まるばかりだ。
パウロ・ベント監督率いるサッカー韓国代表は、10回連続W杯本大会出場のための長旅を控えている。アジア2次予選は格下との戦いが続くが、負担は少なくない。
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現在、韓国代表の主将として活躍するソン・フンミンも、4年前のロシアW杯への最初の関門であるアジア2次予選でフィニッシャーとして頭角を現した。
4年前、アジア2次予選を控えた韓国代表の懸念は、対戦国の密集した守備だった。また、ソン・フンミンは怪我や移籍、オリンピック出場による休息などにより、アジア2次予選では8試合中4試合のみの出場に留まった。しかしソン・フンミンは出場した4試合で計6ゴールを決め、ゴールゲッターとして強烈なインパクトを残した。
タイ・バンコクで開かれた第1戦、ミャンマーとの対戦では1-0でリードした後半22分にソン・フンミンが追加点を記録し、好調なスタートを切った。ラオスをホームに迎えた第2戦では代表戦初のハットトリックを達成し、8-0の圧勝を牽引した。
2015年最後のAマッチとなった予選第6戦、11月のラオスとのアウェー戦では2ゴールを固め打ち、5-0の完勝に導いた。彼自身、トッテナムに移籍しレギュラー争いが熾烈ななか、代表での活躍が大きな力となった。
過去4年間、サッカー韓国代表には多くの変化があった。これまでソン・フンミンは左ウイングとして主に起用されてきたが、最近ではツートップの1人として脚光を浴びている。また、以前は代表期待のルーキーとして評価されていたのが、今や不動のエースとなりキャプテンマークを巻いてプレーしている。
アジアカップでの失敗後、再起を図る韓国の現実を前に、ソン・フンミンにかかるプレッシャーは大きい。そのためか、最近では代表メンバーのメンタル面を叱咤する場面もみられる。
拙戦の末2-2の引き分けで終えたジョージアとの親善試合後、ソン・フンミンは「選手たちのメンタルが最大の問題だ。代表チームは遊びに来る場所ではないことを理解してほしい」と、錐のように鋭いメッセージを放った。
9月10日のトルクメニスタン戦を控えては、「虎はウサギ一匹を捕らえるにも死力を尽くすという言葉がある。私たちも虎のようなチームとなり、ウサギを捕らえるごとく最初から必死になってプレーすることで、勝利をつかみ取れる」と、仲間に奮起を促した。
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